ハードな身体活動が必要になるサッカー選手。そのキャリアではどれだけ身体のコンディションを維持できるかということがとても重要だ。
しかしときには、人間の生命を脅かすような悪性腫瘍に侵されながらも、それを克服して第一線に復活する選手も。今回は『colgadosporelfutbol』から「ガンを克服してピッチに戻ってきた名選手」をご紹介する。
セバスティアン・アレル
癌を患った当時の所属クラブ:ボルシア・ドルトムント
癌を患った年齢:28歳
2022年の夏にアヤックスからボルシア・ドルトムントに加入したセバスティアン・アレル。アーリング・ハーランドがマンチェスター・シティへと移籍したあと、その穴を埋めるための補強だった。
しかしながら、彼は今シーズンの開幕を前に精巣ガンを抱えていることが発覚。手術を受け、化学治療を経験したあと、今年2月にピッチへ復帰。ゴールも決めて世界を驚かせた。
キリアン・ロドリゲス
癌を患った当時の所属クラブ:ラス・パルマス
癌を患った年齢:26歳
ラス・パルマスの下部組織から昇格した生え抜きのミッドフィルダー。地元カナリア諸島でプレーし続けており、ファンからも高い人気を誇る選手だ。
彼は昨年8月に行われた記者会見で「ホジキンリンパ腫と診断された」と突如公式発表。それから長く治療を行ってきたが、先月ようやく退院したことが明らかになり、現在ピッチへの復帰に向けて準備が進められている。
ジェライ
癌を患った当時の所属クラブ:アスレティック・ビルバオ
癌を患った年齢:22歳
アスレティック・ビルバオのユースで育った選手。リザーブから2016年にトップチームへと昇格し、若くしてレギュラーに定着することに成功する。ところが2016年12月、精巣ガンを患っていることが発覚してチームを離れざるを得なくなってしまった。
次年度にもさらなる癌が発見されて化学療法を受けなければならなくなったものの、長い治療の末に2017年12月20日のリザーブの試合で復帰。さらに2018年2月4日にはプロチームでも出場を果たし、完全復活をアピールした。偶然にも2月4日は世界対がんデーである。
ホナス・グティエレス
癌を患った当時の所属クラブ:ニューカッスル・ユナイテッド
癌を患った年齢:29歳
2013年にアーセナル戦でタックルを受けたあと、睾丸に痛みを感じたために検査を受けたところ、なんと精巣ガンであることが明らかに。その後アルゼンチンで手術を受け、左の睾丸を切除してピッチに復帰した。
そして2013-14シーズンが終了したあと再びリンパ節が腫れてしまったため化学療法を受け、2014年11月にようやく退院。ニューカッスル・ユナイテッドのサポーターから万雷の拍手を受けつつピッチに復帰した。
ホセ・モリナ
癌を患った当時の所属クラブ:デポルティーボ・ラ・コルーニャ
癌を患った年齢:31歳
アトレティコ・マドリーやデポルティーボ・ラ・コルーニャでプレーし、スペイン代表でも9試合に出場した名ゴールキーパー。1998年のワールドカップでもメンバー入りした。
彼は2002年に睾丸癌を患っていることを公表し、2002-03シーズンのほとんどを欠場。しかしその後治療が成功し、無事にピッチへと復帰した。2018年からはスペイン代表のスポーツディレクターを務めたが、カタールW杯後に退任している。
エリック・アビダル
癌を患った当時の所属クラブ:バルセロナ
癌を患った年齢:32歳
リヨンからバルセロナへと移籍したフランス人ディフェンダー。長く主力としてプレーしたが、2011年に肝臓に腫瘍があることが発覚。摘出手術を受けなければならなくなった。
一度復帰に成功したものの、さらに2012年に再発したことが明らかになり、肝臓移植手術を受けて再び離脱。数ヶ月の治療を経て、2013年4月にまたピッチへと戻ってきた。
リュボスラフ・ペネフ
癌を患った当時の所属クラブ:バレンシア
癌を患った年齢:26歳
1989年からバレンシアでプレーしていたブルガリア代表の名選手。1994年のワールドカップを数カ月後に控えた1月、精巣ガンを患っていることが発覚した。
なんとかワールドカップに間に合わせるために治療を行ったものの、最終的には間に合わず。ただピッチに復帰後には目覚ましい活躍を見せ、EURO1996と1998年のワールドカップに出場している。
アリエン・ロッベン
癌を患った当時の所属クラブ:チェルシー
癌を患った年齢:20歳
バイエルン・ミュンヘンやオランダ代表で活躍したアリエン・ロッベン。彼が精巣腫瘍を患ったのは2004年で、PSVアイントホーフェンからチェルシーに移籍した直後のこと。
偶然その際に中足骨を骨折して離脱していたこともあり、静かに治療を受けて回復。問題なくピッチに戻り、イングランド・プレミアリーグで貴重な活躍を見せた。