卒業式 岡山市も「マスクなし」で 基本方針 強制せず最終判断は学校

卒業式でのマスク着脱の方針を確認した対策本部会議

 岡山市は17日、新型コロナウイルス対策本部会議を庁内で開き、市立小中学校、高校の今春の卒業式は児童生徒や教職員がマスクを外して出席することを基本とする方針を確認した。最終的な判断は学校側に委ねるとし、児童生徒にマスク着脱を強制しないことも要請する。

 文部科学省の方針を受けた措置で、市教委は同日付で各校に通知した。

 通知ではマスクなしを基本としつつ、十分な身体的な距離が確保できない場合に加え、国歌・校歌の斉唱や合唱時はマスク着用などの感染対策を講じるよう要請。来賓や保護者には着用を求める。基礎疾患などで不安を抱く児童生徒に対する配慮や、着用の有無によって差別や偏見がないよう指導するといった留意事項も盛り込んでいる。

 三宅泰司教育長は「学校生活最後の日に成長した姿、表情を見てもらうことは教育的にも意義がある。マスク着脱について児童生徒や保護者が混乱しないよう丁寧に説明していきたい」と話した。

 対策本部会議では他に、マスク着用を3月13日から個人の判断に委ねるとする政府指針を市主催行事への参加者らにも適用することを決定。感染症法上の位置付けの「5類」移行を見据え、感染拡大時の対応や市民への情報提供の在り方を検討していくことも確認した。

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