「ミス沖縄」選出を休止 40代にわたり観光PR ジェンダー平等の観点から「発信手法、再考する時期」

 沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB、下地芳郎会長)は17日、沖縄の観光や物産のPRに従事する「沖縄観光親善大使ミス沖縄」の選出事業を休止すると発表した。ジェンダー平等の観点から、応募対象を女性限定としていることに反発の声があることなどを理由に「(ミス沖縄の役割について)従前のスタイルから脱却する必要性や、観光情報発信の手法などについて再考する時期に来た」としている。他の団体でも、これまで女性に限定してきたキャンペーンの手法を見直す動きが広がっている。
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 ミス沖縄は、国内外で行われる観光関連の公式事業やイベントなどで沖縄県のPRを行っており、40代にわたり活動を続けてきた。毎年、スカイブルー、コバルトブルー、クリーングリーングレイシャスの3人の女性を選出してきた。年間平均延べ450日、イベントなどへ派遣されているという。
 多様性を重視する考え方を背景に、自治体のPR役となる観光大使の選考や地域イベントで開催される「ミスコンテスト」については、全国的に廃止や見直しが相次いでいる。OCVBの担当者は、40年間で社会的環境の大きな変化があったとし、「他の自治体が起用するキャラクターやVチューバー(バーチャルユーチューバー)なども参考に、沖縄観光に何が一番ふさわしいのか考える1年にしたい」と話した。
(與那覇智早)
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