母が恐怖…朝の小学校、鉄棒に猫の死骸 穏やかな街、相次ぐ奇怪な出来事 通う息子に「帰ってきて」

小学校に猫の死骸、親ら不安=さいたま市南区

 17日午前7時ごろ、埼玉県さいたま市南区曲本1丁目の市立西浦和小学校から、「鉄棒に猫の死骸がぶら下がっている」と浦和署に通報があった。駆け付けた同署員が、校庭にある鉄棒からひもでつるされた猫の顎とみられる肉片を発見した。近くの公園では数日以内に猫の死骸や足が見つかっていて、同署で関連を調べている。

 これまでに見つかった胴体や足などは、いずれも白っぽい色をしているという。同署は同一の猫かどうか調べるとともに、人為的な関与の可能性も高いとみて、動物愛護法違反を視野に捜査している。

■「寄り道せず帰ってきて」親から不安の声

 猫の死骸が相次いで見つかる事態に、さいたま市立西浦和小学校の近隣住民や子どもを通わせている親からは不安の声が聞かれた。

 小学校近くに住む70代女性は「警察官がたくさん来ていて、鑑識作業をしていたので何だろうと思った。この辺はみんないい人で穏やかな場所。怖いので早く犯人が捕まってほしい」と心配そうにしていた。

 同校に4年生の息子を通わせている母親(43)は学校からメールを受け取り、事件を知った。子どもには登校前に「寄り道せず帰ってきて」と伝え、通学班には親2人が後ろにつき、学校まで見送った。

 13日にも南区の公園で猫とみられる動物の足が見つかっており、母親は子どもに「公園で遊ぶことも控えるようにと言ってある」と話していた。

 西浦和小は授業を3時限目からに変更。児童には校内放送で事件を伝えた。今後は地域住民らと協力し、校内と登下校の見守り活動を続けていくとしている。

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