“ロビコン”地域に根付き10年 倉敷・玉島、23日に記念演奏会

119回目となったロビーコンサートで橋本さん(手前)と畠山さんのピアノを楽しむ来館者=5日

 倉敷市玉島市民交流センター(同市玉島阿賀崎)が毎月1回開く「日曜お昼のロビーコンサート」が、スタートから10年たった。これまでに119回を催し、岡山県内を中心にクラシックやジャズ、合唱など多彩な音楽家延べ244人が登場。生の音楽が気軽に楽しめる“ロビコン”として地域に根付く。23日には10周年記念コンサートを開催する。

 センターが開館(2012年4月)した年の9月、音楽あふれるまちづくりや若い演奏家の発表の場提供を狙いに「昼下がりの贅沢(ぜいたく)音楽会」として始まった。時間は30分ほどで入場無料。現在は毎月第1日曜の午後0時半から繰り広げ、多いときには約80人が足を運び、吹き抜けの2階からも耳を傾ける。

 ロビーが会場とあって、新型コロナウイルス禍でも中止は4回のみ。ピアノやいすをその都度設営するなど準備は大変だが、市民や出演者らの人気に支えられて続いてきた。

 魅力はなんといっても温かな一体感。聴衆はもちろん、今月出演したピアニストの橋本里香さんと畠山勝子さん=ともに倉敷市在住=も「お客さんの目の前で演奏するので反応が直接伝わってくる」と笑顔で話した。

 10周年記念コンサートは、施設内の湊ホール(360席)に会場を移し、午後2時から。1部はロビコン出演経験のある廣田健一郎さん(ドラム)と正富明日香さん(マリンバ)夫妻=瀬戸内市=によるデュオ「7steps」がポピュラー音楽を、2部は橋本さんと畠山さんがクラシックのステージをそれぞれ届ける。

 チケットは前売り一般千円、高校生以下700円(当日は各300円増し)。センターは「10年の節目を次の10年への出発点とし、今後も上質な音楽を誰もが聴けるロビコンを企画していきたい」としている。

 問い合わせは同センター(086―526―1400)。

10周年記念コンサートをPRするチラシ

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