子ども支援に規格外品を割安販売 岡山で初の「もったいない祭り」

買い物客でにぎわう「岡山もったいない祭り」会場

 岡山県内のものづくり企業が規格外品を割安で販売し、売り上げの一部を子ども支援の民間団体に寄付する「岡山もったいない祭り」が18日、岡山市内で開かれた。資源を有効活用して地域貢献の市民活動を支える初の取り組み。

 医療用品メーカー・ダイヤ工業(同市南区古新田)の本社を会場に9社・法人が参加。スポーツ用サポーターや靴、帆布バッグ、イチゴや桃のスイーツ、和菓子、ペット用品などを販売した。機能や味に問題はないが、小傷があったり、形が整っていなかったりして通常の出荷はできない製品。「半額」「60%引き」の表示もあり、大勢の買い物客が訪れた。

 ダイヤ工業と靴製造の岡本製甲(倉敷市茶屋町)、ウェブ制作や衣料品販売などのクラビズ(同市阿知)が企画。実行委員長の秋葉優一クラビズ社長は「廃棄されることもある規格外品に価値を付けて地域に還元し、子どものために奮闘している有志を応援する。新たな形の社会貢献活動であり、規模を拡大し継続していきたい」と話した。

 今回は売り上げの20%を市民団体のハルハウス運営委員会(同市水島北春日町)に寄付する。同団体は子ども食堂や地域の交流拠点を運営し、生活困窮家庭の食料支援に当たっている。井上正貴代表は「新型コロナウイルス禍や物価高の影響で支援を求める家庭は増えている一方、物資や資金の確保など運営状況は厳しく、皆さんの応援が心強い。このつながりを力に、地域に太く、広くセーフティーネットを張り巡らせていきたい」と感謝している。

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