韓国論文「YouTubeは高年齢、インスタは女性が広告クリック&購入率高い」

ソーシャルメディア広告は主に若い層を狙って掲載されるが、むしろ年齢が高い層ほど広告クリックと実際の製品購入にまでつながる確率が高いという研究結果が韓国で出ている。

(参考記事:「昨年のブランド品消費世界1位は韓国人」「中国人の約6倍」…モルガンスタンレー調べ

18日、韓国コンテンツ学会誌に掲載された研究報告書「個人的特性と利用動機によるソーシャルメディア広告反応:ソーシャルメディア利用者調査2次分析」(高麗大学一般大学院メディア学科ソン・セインなど)は 国内利用率の高いソーシャルメディアであるカカオトーク、インスタグラム、ユーチューブの広告効果を分析した。

当該論文DLサイトURL:

分析対象となったのはメッセンジャーアプリのカカオトークやインスタグラム、YouTubeに掲載される広告などだ。カカオトークは日本のLINEに相当するアプリだ。

カカオトークは年齢が高いほど、利用するソーシャルメディアの数が多いほど、ソーシャルメディアと関心事との関連性を強く感じるほど広告クリック確率が増加すると分析された。

また、性別、利用するソーシャルメディアの数、実用的利用動機などが、広告クリックから製品購入に肯定的な影響を及ぼすことが分かった。 具体的には女性は製品購入が男性より1.42倍、利用ソーシャルメディア数が1つ増えれば1.06倍増加すると把握されたと研究陣は明らかにした。

当該論文に掲載された回帰分析結果表キャプション

YouTubeの場合、年齢、利用頻度、利用するソーシャルメディアの数などが広告露出以降の製品購入経験にプラスの影響を及ぼした。製品購入確率は、年齢が1歳増加するごとに1.1倍、ソーシャルメディア利用頻度が弱い集団に比べて強い集団が1.69倍、利用するソーシャルメディア数が1個増加するほど1.1倍高くなることが分かった。

インスタグラムの場合、性別、SNS利用頻度などが広告クリックに肯定的な影響を及ぼすが分かった。男性より女性が1.64倍、利用頻度が弱い集団に比べて強い集団が1.79倍多く広告をクリックすると分析された。

また、女性は広告露出後の製品購入が1.412倍高く、露出された広告が自分の関心事にマッチしていると知覚する「認知された関連性」が1単位増加するほど、製品を買う確率が2.17倍高くなると解釈された。

研究者は「カカオトークとYouTubeで利用者の年齢が高くなるほど広告クリックと広告露出以降の製品購入が増加することが確認されたが、こうした現象はこれまでのソーシャルメディア研究が若い年齢層を対象に行われてきた点を考慮すれば新たな示唆点を与える」と指摘している。

続いて「また、個人の関心に合わせて広告を露出するカスタム広告の高い広告効果を再確認することができた」と付け加えた。

(参考記事:韓国に輸入された偽造ブランド品、5年で2千億円….ロレックスが最多
(参考記事:日本外務省の旭日旗広報映像、韓国のYouTube広告に登場で騒動に 「正気か?」「なぜ止めない?」
(参考記事:ChatGPT「韓国語の起源は日本」

(参考記事:韓国国税庁、芸能人やインフルエンサーなど84人を脱税で調査
(参考記事:安物インド製品を「シャネル」に偽装し米輸出…韓国人ら3名摘発 米韓FTA悪用
(参考記事:韓国現代自動車、フェラーリのデザイナーを引き抜き…F12ベルリネッタなど手掛けた実力者

© 合同会社WTS研究所