雪崩の仕組み学ぶ 2年ぶり親子雪崩防災教室 探索救出も体験 板倉区の地すべり資料館

 県と上越市は18日、板倉区猿供養寺の地すべり資料館で「親子雪崩防災教室」を開いた。コロナ禍で2年ぶりの教室には約20人が参加。雪崩の仕組みを知り、実際に救助の体験を行った。

親子で雪崩からの探索救出も体験。ビーコンとゾンデ棒を使い、雪中から縫いぐるみを「救出」した

 毎年この時季、親子で防災意識を高めてほしいと開いている教室。講師の一人、妙高砂防事務所の「雪崩博士」片山修一さんは、雪崩は表層と全層の2種類があり、発生のメカニズムや特徴などを解説。それぞれ新幹線並み、自動車並みのスピードがあり、2キロ先まで届いた例もあるとして、雪崩防止設備の設置や早めの避難の重要性を呼び掛けた。
 体験では、雪中に埋まった縫いぐるみ「クマ太郎くん」を捜索。雪に突き刺して雪下を探るゾンデ棒や、雪中にいる人の距離を知らせるビーコンを使って探し出した。この他、雪崩再現装置や斜面の角度、木の有無で変わる雪崩の実験も行った。
 クロスカントリーをしているという黒はばき陽斗君(有田小6年)は「雪崩の前兆については初めて知った。危険な場所には近づかないよう、注意したい」と話した。

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