「肥満」半数超す…沖縄男性30~50代 コロナで運動減 「飲酒多め」全国上回る

 30~50代の沖縄県民男性は半数以上が肥満―。新型コロナウイルスの流行は運動機会の減少などにつながり、県民の肥満にも影響していることが県が17日に発表した「2021年度県民健康・栄養調査結果」で分かった。
 体格指数(BMI)が25以上の肥満者は、30~50代の男性で5割超。新型コロナの影響で運動習慣が減り、男性の27.4%、女性の33.2%で体重が増加したと回答した。
 コロナ禍による生活習慣の変化で、1日の運動量が減ったのは男性19%、女性25.1%。運動を行う日の平均運動時間の減少は男性で18.9%、女性で22.5%となった。20歳以上の肥満割合は男性は41.6%だった。女性は24.8%だが、他調査結果との比較から、過少申告を考慮する必要があるという。
 県健康長寿課は「特定健診などでも肥満者の増加傾向があらわれているので、対策を強化したい」と話している。
 生活習慣病のリスクを高める量の飲酒をしている割合は男性17.2%(全国平均14.9%)、女性13.1%(同9.1%)と全国を上回った。前回の2016年調査と比較し、男女とも50代が最も増加している。
 健康長寿課の担当者は「県内ではアルコール性肝疾患が全国より高い状況にあるため、節度ある飲酒の啓発や対策が必要」とした。
 食塩や野菜の摂取量は男女とも1998年から減少し、全国比でも少なかった。
 調査は5年に一度、行われており、今回は2022年1~2月中旬に実施。20歳以上の栄養摂取状況調査は対象3050人のうち733人(24.0%)が回答した。15歳以上の身体状況・生活習慣調査は対象3208人のうち826人(25.7%)が回答した。
 従来は保健所が実施主体だが、今回は郵送のため調査精度が変わるなど、経年比較ができない項目がある。 (嘉陽拓也)

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