電気代の請求額、思わず「家賃か!」 節約もはや限界、子どもの貯金切り崩す家庭も

節約したのに・・・

 1月の電気代やガス代の請求書の額に仰天した家庭は多かったことだろう。電気代は23カ月、ガス代は17カ月連続の上昇。節約しても追い付かない状況が続く。そんな市民の驚きや怒り、自給自足の達人術を紹介する。

【悲鳴】の数々
・電気代のために働いているみたい。(50代女性)

・もともと電気使用量が多かったわが家。1月の電気代の請求には「家賃か!」と思いました。(30代女性)

・雪の中の生活は暖房の温度を下げるにも限度がある。(70代男性)

・受験生に風邪をひかすわけにはいかず、暖房はほぼ付けっぱなし。受験が終わるまで高額請求は仕方がないのか。(40代女性)

【対策】あれこれ
・家では7枚の厚着、窓にはプチプチシート、風呂は家族が連続で入っています。(60代女性)

・お風呂に入るのは3日に1回。(70代女性)

・お風呂のお湯の量を減らした。(40代女性)

・ドライヤーを使わず髪は自然乾燥(40代女性)

【要望など】
・電気代が上がり子どもの貯金を切り崩した。ライフラインには税金をかけないか軽減税率を適用してほしい。(30代女性)

・防衛費を増額できるのなら生活支援に回してほしい。(30代女性)

・燃料価格の高騰で値上げするのは単純過ぎる。電力会社の努力が見えない。(70代男性)

・旅行に行けない人には関係ない全国旅行支援よりもみんなの使う電気に財源を充ててほしい。(50代女性)

窓に緩衝材や断熱パネルを設置した自宅で、光熱費節約のこつを紹介する「うちエコ診断士」の高石さん

給湯・暖房・冷蔵庫を意識しよう

 どんな取り組みが光熱費を下げるのか。環境省が認定する「うちエコ診断士」の高石真吾さん(55)=広島市西区=は「冬場の家庭の電気代の半分以上を給湯、暖房、冷蔵庫が占める。この三つを意識すれば節約効果は大きい」と言う。

 使った量の見えにくいお湯には特に気を配りたい。節水型のシャワーヘッドに換えれば、光熱費も減らせる。風呂は家族で続けて入ろう。難しければ、自動保温よりも追い炊きや足し湯の方が安く済む。

 エアコンは設定温度を1度下げれば、ひと冬で1430円の節約になるとの試算がある。冷蔵庫は棚や壁とくっつけて設置したり、上に物を置いたりすると余分な電力を消費してしまう。

 高石さんは「小さな取り組みも積み重なると大きな節約につながる。快適さはなくさないよう、工夫して取り組んでほしい」と呼びかけている。

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