退社した課長逮捕…自己都合で去ったあと横領発覚、5千万円か 当時退職者いないのに、いることにして不正

草加署=草加市花栗

 会社従業員の退職一時金を着服したとして、埼玉県警捜査2課と草加署は11日、業務上横領の疑いで八潮市八潮7丁目、会社員の男(52)を逮捕した。

 逮捕容疑は2018年5月21日ごろから同31日ごろまでの間、自身が経理総務課長として勤務していた八潮市の業務用洗剤製造販売業「イーグルスター」社で、退職一時金などを管理していた生命保険会社に対して、複数の従業員が退職したと偽って支払い手続きを申請し、同社名義の口座に計2224万1524円を入金させた上、3回にわたって出金して横領した疑い。「間違いない」と容疑を認めているという。金は車の購入資金に充てたとみられる。

 同課によると、男は同年11月に同社を自己都合で退社。20年1月に別の経理担当者が口座の入金データなどの確認を行ったところ、退職者がいないにもかかわらず退職金を払い出した履歴があったことを確認し、同署に相談していた。

 同課は男が合わせて5千万円ほどを横領していたとみて余罪を調べている。

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