泣き叫ぶ菅田将暉 励ます役所広司 宮沢賢治を愛した家族の物語 「銀河鉄道の父」予告

2023年5月5日より劇場公開される、門井慶喜の同名小説の映画化作「銀河鉄道の父」の、本予告が公開された。

待望の長男誕生に喜ぶ父・政次郎。家業の質屋の跡取りとして期待していたが、賢治は家業を継ぐことを拒否し、農業学校へ進学。さらに、人造宝石や宗教といった道を進む。そんな賢治に政次郎は激怒。賢治も「できねぇ!俺はもう何も出来ねぇ」と泣き叫び、2人は対立していく。そんな父子の距離がどんどん離れていく中、賢治が物語を書くことを楽しみにしていた妹・トシが病に倒れる。賢治は「風の又三郎」と題した童話を読んで励ますが、賢治の願いもむなしく、トシはこの世から旅立ってしまう。

心の支えを失った賢治は「俺はもう何も書けねえのす」と泣き叫ぶ。その賢治に再び筆を執らせたのは、「私が宮沢賢治の一番の読者になるじゃ!だから書け、物語を書け!」という政次郎の叫びだった。こうして賢治が生み出す物語の一番のファンになってゆく政次郎や母・イチら家族が見守る中、賢治は自分の道を歩き始めるが、その矢先にトシと同じ病に襲われる。宮沢賢治を最後まで支え続けた父・政次郎とその家族の、深い愛を描き出した映像となっている。

宮沢家の家族集合写真を配置した本ポスターも公開された。トシが兄の賢治に「約束したでねえか、おっきくなったらもっともっといっぺぇお話つくってくれるって」と話す仲むつまじいシーンが上段には描き出され、下段には宮沢賢治の書籍を手にする父・政次郎の姿が捉えられている。

「銀河鉄道の父」は、門井慶喜が大量の宮沢賢治に関する資料の中から父・政次郎について書かれた資料をかき集め、家族愛を描いた同名小説の映画化作。役所広司が宮沢賢治の父・宮沢政次郎を、菅田将暉が宮沢賢治役を、森七菜がしっかり者の賢治の妹トシを演じる。監督は、「八日目の蟬」「いのちの停車場」などの成島出。

【作品情報】
銀河鉄道の父
2023年5月5日(金・祝)全国公開
配給:キノフィルムズ
©2022「銀河鉄道の父」製作委員会

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