アサヒとキリ「虹の橋渡る」 森きららでお別れ会 長崎・佐世保

雪の日のアサヒの写真など2頭の思い出を紹介したお別れ会=佐世保市、森きらら

 長崎県佐世保市船越町の九十九島動植物園(森きらら)で19日、1月に相次いで死んだライオンのアサヒ(24歳、雄)とチーターのキリ(11歳、雄)のお別れ会「アサヒとキリが教えてくれたこと」が開かれ、飼育スタッフが来園したファンを前に2頭との思い出などを語った。
 アサヒ、キリが生活していた展示場前などで実施し、家族連れなど約50人が集まった。担当飼育員の髙尾久美子さん(28)が「献花台に花や手紙をいただき、SNSには追悼の言葉。今まで見守っていただき、ありがとうございます」と感謝の気持ちを伝え、写真や動画で2頭の死ぬまでの様子などを説明した。
 健康管理のための「ハズバンダリートレーニング」での採血や元気な泣き声、雪の日に撮影したアサヒの写真などを紹介した。髙尾さんは「動物との向き合い方や来園した人との出会いなど、たくさんのことを教えてくれた。学んだことを今後の動物の飼育に反映させたい」と述べた。
 市内の幼稚園に通う甲斐美咲ちゃん(5)は新聞で死んだことを知り、スケッチブックにアサヒとキリの姿を描いた。冥福を祈るように、アサヒのたてがみはレインボーカラーに色付け。「虹の橋を渡った。お別れ会は悲しかった」と語った。


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