2月22日、ロードレース世界選手権のMotoGPクラスに参戦しているホンダのファクトリーチーム、レプソル・ホンダ・チームはスペインのマドリードで体制発表会を行い、2023年型のカラーリングを施した『RC213V』を公開した。
1959年にホンダは日本の二輪車メーカーとして初めてマン島TTレースに出場した。翌1960年からロードレース世界選手権に参戦を開始し、1966年には全クラス（50cc、125cc、250cc、350cc、500cc）でコンストラクターズタイトルを獲得したが、1967年のワークス活動を最後に1968年から11年間は参戦を休止していた。
しかし、1979年に500ccクラスで復帰を果たして、125ccクラス、250ccクラスにも参戦を拡大。1982年にはワークス活動の主体がホンダ・レーシング・コーポレーション（HRC）に移され、最高峰クラスにおいては1985年からロスマンズ・ホンダ、1994年はホンダ・チームHRCとして参戦した。
そして、HRCが石油やガスを扱うスペインのエネルギー会社であるレプソルとパートナーシップを組み、1995年からレプソル・ホンダとして活動している。また、2024年までパートナーシップ契約が結ばれたことにより、2023年もレプソル・ホンダ・チームとして参戦する。
さらに、2017年からイタリアのSC-Project（SCプロジェクト）に変更して2022年まで戦っていたが、2023年からはエキゾーストシステムをアクラポビッチ製に変更している。
2023年はマルク・マルケスが継続参戦し、そしてチーム・スズキ・エクスターから移籍となるジョアン・ミルが新加入する。マルケスは2013年にMotoGPクラスに昇格してから、2015年を除き6度のタイトルを獲得していたが、2020年は初戦となった第2戦スペインGPの決勝で転倒を喫して右上腕骨を骨折。以後はレースを欠場し、2021年第3戦ポルトガルGPで復帰した。
しかし、2022年シーズン途中に4度目の右上腕骨の手術を受けることから、第9戦カタルーニャGPから6戦を欠場し、第15戦アラゴンGPで復帰を果たした。そして、2023年シーズンは7度目のタイトル獲得を目指して戦う。
そんなマルケスのチームメイトを務めるのが、MotoGPクラスのチャンピオン獲得経験もあるミルだ。2019年にチーム・スズキ・エクスターからMotoGPクラスに初参戦し、翌2020年にチャンピオンに輝いた。
以降2022年まで同チームから参戦していたが、スズキの撤退を受け、2023年はレプソル・ホンダ・チームから戦うことになる。ミルにとってホンダのマシンを駆るのは2017年にMoto3クラスに参戦していた以来となるが、マルケスとともにホンダの4年ぶり王座奪還に向けて戦う。
行われた発表会では、最初に2023年型のホンダRC213Vがお披露目された。マシンのカラーリングに大きな変更はなくオレンジと白を基調とした“レプソルカラー”に赤が配色されている。その後は、レプソル社長のアントニオ・ブルファー氏、HRC（ホンダ・レーシング・コーポレーション）のレーシング運営室長である桒田哲宏氏が登壇してスピーチを行った後、レプソルカラーのスーツに身を包まれたマルケスとミルのふたりも登場した。
