渋野日向子が目指す“新生・渋野” 青木翔コーチとのリスタート

青木翔コーチとスイングを作ってタイへ乗り込んだ渋野日向子(撮影/村上航)

◇米国女子◇ホンダ LPGAタイランド 事前情報(22日)◇サイアムCC(タイ)◇ 6576 yd(パー72)

2023年の初戦へ送り出した言葉は、シンプルに「気合でやっておいで」。渋野日向子は、恩師の言葉を胸に新シーズンを迎えた。

2カ月前、渋野は2020年末まで師事していた青木翔コーチのもとを訪れた。21、22年は特定のコーチをつけず、自身でスイング作りを続けて試行錯誤。この2年で得たものを生かしつつ、さらなるレベルアップを目指して再び青木コーチのもとへ向かった。「最初は遊びに行くような感覚で。自分から“どうしたらいいですか?”って聞くのは難しかったけど、快く“いいよ”と言ってくださった」と明かした。

2019年「全英女子オープン」で優勝をともにし、20年末に「自分で考えてやれるように」との思いから青木コーチのもとを“卒業”。現在も正式に契約を結んだわけではないが、言葉の一つひとつが心に響いた。「“スイングを新しく作るから”とバシッと言ってくださるので、だからこそ頼れる」。今週までの2カ月間、一緒にスイング作りに取り組んだ。

意識は「タテの軌道」(撮影/村上航)

目指すスイングは「19年に戻すというより、新しく作る“新生・渋野”」。21年以降のフラットなスイングプレーンから、今はタテ軌道のスイングを意識している。「まだ完成しているわけではないので」と不安は正直よぎるものの、今季初戦には、この数年自分で積み上げたものと、青木コーチとの取り組みを自信にして乗り込んだ。

「気合と根性で行ってこいと追い出してくれた。それは、間違いないなって思う」。出国前には「勝つことにこだわる」と宣言。気持ちの強さは誰にも負けない。(チョンブリ/谷口愛純)

気合と根性で!(撮影/村上航)

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