夢だった弁護士!なのに政治家になった理由は?「声なき声をカタチに」誰もが輝ける群馬県を創りたい 無所属・群馬県議会議員 小川あきら氏(PR)

群馬県議会議員の小川あきら(おがわ・あきら)さんは、2011年に弁護士から政治家へ転身。以来、障がい者の人権問題、女性のDV被害者支援など報われない少数派の「声なき声をカタチに」するために取り組まれてきました。

「困っている人を助ける仕事がしたい」そう涙をにじませながら弁護士を目指したきっかけを語る小川さんが、政治家になった理由とは何だったのでしょうか?今回は、小川あきらさんに政治家になったきっかけや政策、これからについてお聞きしました。

「困っている人を助けたい」その一心で政治家に!

選挙ドットコム編集部(以下、編集部):

政治家を目指したきっかけを教えていただけますか?

小川あきら氏(以下、小川氏):

もともと弁護士として女性のDV被害者支援の体制強化や、子どもの貧困対策について行政に要望を出し続けていましたが、なかなか動いてもらえませんでした。そんな時に弁護士会の先輩から「外からやっても変わらないなら、議会の中で変えていくという方法もある」と教えていただき、立候補を決意しました。目の前で困っている人の課題を、議員になって解決したいと考えました。

編集部:

弁護士になった経緯も、困っている人を助けたいという想いからでしょうか?

小川氏:

はい。きっかけは、1997年の神戸連続児童殺傷事件でした。

当時日本中がくぎ付けになっていた凶悪事件の犯人が逮捕されたというニュースが飛び込んできたとき、捕まったのが自分と同じ中学3年生の少年だったことに衝撃を受けました。

編集部:

衝撃的な事件でしたね。犯人を知った時、どう思いましたか?

小川氏:

「なぜ誰も、彼の苦しみに気づいてあげられなかったんだろう」

と、悔しい気持ちで胸がいっぱいになりました。生まれながらに悪い人なんていない、と思います。誰もが犯人を責める中で、唯一彼の味方に見えたのが付添人の弁護士でした。その姿を見て、「社会問題の近くにいるのが弁護士なんだ」「自分も困っている人を助ける仕事がしたい」と、強く決意しました。その想いは、政治家になった今でも変わりません。

障がい者が安心できる社会へ!女性の声を県政に届ける

編集部:

政治家になってから行ってきた政策について、具体的にお聞かせください。

小川氏:

枠にとらわれず、高齢者・障がい者の支援、若者の就労支援、子どもの貧困対策、児童虐待の体制強化、DV被害者支援、ひとり親家庭の支援、防災対策、農業振興など、幅広いテーマに取り組んできました。少数派の声は届きにくいので、多くのテーマに関わり、行政や民間の背中を押し続けてきました。

特に、弁護士として人権問題へ特に注力しているので、次のように障がい者の人権問題解決には力を入れてきました。

①DETを県の研修として毎年開催
②障がい者の芸術文化活動の支援

DETとは障がい平等研修の略称で、「障がいは個人ではなく、社会の側にある」という考え方を広める内容です。平成28年に「素晴らしい内容だから、ぜひ県でも取り組んでもらいたい」と提案しました。以来、県職員の研修として毎年継続開催が決まり、民間でも広がってきています。

また、「自分にできることは、どんどんやろう」と考え、オリジナルグッズを障がい者支援施設で作っていただいたり、名刺に障がい者のアート作品をプリントしたりしています。

オリジナルフェルトブローチ(左)と名刺(右)

こうした要望や活動を行う中で、当事者やそのご家族、施設関係者からは、これまで議題に上がらなかった障害福祉の課題に対して「発言してもらえる機会が増えた」と喜びの声をいただけるようになりました。

編集部:

地道な努力が形になりましたね。女性の立場からも、政策を提言されてきましたよね?

小川氏:

女性の立場からの発言を心がけ、女性相談所の婦人相談員の処遇改善や、公立高校の男女の入試定員差別を解消してきました。群馬県議会の女性議員は全体の1割ほどで、まだまだ女性の声が政治の場に届きにくいと感じています。

編集部:

法律家としてのスキル・経験が、政治家としての強みになっている点はありますか?

小川氏:

法定の尋問スキルが議会一般質問などで役立っています。エビデンスをとって論理立てて質問することで、引き出したい回答を獲得しています。また、条例案などの文言チェックにも法律的な視点が役立っていると感じます。

障がいに関わらず誰もが輝ける群馬へ

編集部:

これから行っていきたい政策を教えていただけますか?

小川氏:

群馬の障がい者支援はとにかく遅れているので注力したいです。例えば、障がい者のアート活動を推進するためのアートセンターは、2022年9月末時点で39都道府県に設置されていますが、群馬はまだ設置されていません。

医療的ケアを必要とする子どもや家族の相談等を行うセンター(医療的ケア児支援センター)も同様です。他会派を含む多くの議員が議会で早期設置を要望し続け、ようやく令和5年度に設置することが決まりました。

他にも障害者雇用の促進やインクルーシブ教育の推進など課題はたくさんあります。

編集部:

政策を行う上で意識されていることはありますか?

小川氏:

予算がなくて進まないことも多いのですが、お金をかけずにできることは徹底していきたいです。例えば、昨年10月6日「世界脳性まひの日」を周知啓発するグリーンライトアップを県庁などで行いました。お金をかけずに行政から発信できることはどんどん提案しています。

編集部:

他にも行いたい政策はありますか?

小川氏:

実家が農家ということもあり、群馬県の自給率を上げたいと考えています。世界的な人口増加と輸入穀物や食品の価格高騰を考えると、食糧の安定供給は地方でも重要な課題です。現状は県の予算も少ないので、農業に関する予算も増やしていきたいです。

また、子どもたちが食べている給食の地産地消を進めたいと考えています。特に給食用のパンの8割程度は輸入小麦です。子どもたちに農薬の心配がないものを食べてもらいたいと思い、県産小麦や米粉を使った給食用パンの供給を県に提案し続けています。

選挙ドットコム編集部(以下、編集部):

誰もが安心できる群馬にしたい、という小川さんの想いが伝わってきました。プライベートではどのような趣味をお持ちですか?

小川氏:

2015年に「宇宙少年団前橋分団」を結成して、毎月活動しています。以前、前橋の教育長から「理科系の子どもたちの行く場所がなくて困っている」と伺って、地域の中で子どもも大人も一緒に育っていけるような活動がしたいと考え立ち上げました。

活動内容としては、ペットボトルロケットを打ち上げたり、ドローンとバギーを使ったプログラミングレースをしたり、宇宙食や地質の勉強をしたりしています。子どもたちの好奇心やスキルを伸ばせるよう、枠にはまらず一緒に学んでいくのが、とても楽しいですね。

編集部:

政治家や弁護士である前に人として「困っている誰かを助けたい」という小川さんの生き方が、プライベートからも感じられます。声なき声をカタチにするために、益々のご活躍を願っています。

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