ICTを活用し、目黒区をもっと安心して子育て、介護がしやすい場所にしたい 日本維新の会 目黒区政対策委員・上田あや氏インタビュー(PR)

目黒区政に挑戦する上田あやさんは、現在10歳と5歳の2人の子育てをしながら、共働きで会社員としてNTTグループの企業に10年以上お勤めをされてきました。

さらに、育児・仕事・家事に加え、体調不良により寝たきりになってしまったお父さんの介護も同時にこなされています。

子育て、介護については、目黒区のさまざまな制度を活用し、サポートを受ける中で、「もっとこうなれば使いやすい」「時代によってルールを変えていった方がよいのでは」と、さまざまな疑問や気づきがあり、どうしたら負担が軽減されるのだろうと考えるようになりました。

働きながらダブルケアをする現役世代が抱える負担、改善するべき制度など、経験を交えて語っていただきました。

経験したからこそ見えてきた介護現場の課題

選挙ドットコム編集部(以下、編集部):

目黒区政への挑戦を決めた理由を教えてください。

上田あや氏(以下、上田氏):

仕事、育児を両立していた中、父の介護をすることになり、それ以降は時間をやりくりしながら必死にこなしてきました。

さまざまな制度を活用しながら少し周りを見る余裕ができたときに、「同じような苦労は繰り返したくない」、そして「20年以上過ごしてきた目黒区で、次世代が仕事をしながら安心して子育てや介護ができる仕組みをつくりたい」と考えて決意を固めました。

編集部:

介護ではどういったことを課題だと感じていますか。

上田氏:

介護は多くの人にとって初めて、そして突然直面するものだと思います。私自身、父の体調が急激に悪化していく中、支援制度の内容や利用方法、相談先も何もわからず、手探りで調べる所から始めました。

行政から配布される資料は言い回しが難しく、最初はなかなか理解が進みませんでした。もっともっと利用者の目線で、例えば商品を販売するメニューのように、わかりやすくすれば使いやすいと感じることも多々ありました。

一人で身体を起こすこともできない要介護5の父親の介護だけでも大変なのに、実際にサービスを受けるまでの手続きの困難さを身をもって知りました。

またようやく手続きを終え、訪問ヘルパーや介護施設を頼もうとしても実際は空きがほとんどなく、制度があっても利用することが難しいといったことにも直面しました。

編集部:

その課題について具体的にどのように変えていきたいと思っていますか。

上田氏:

まず、介護需要を正確に捉えること、需要に見合った人員や施設の確保をしていくこと、そして人員と施設をフル活用できるような仕組みの構築が急務だと感じています。

私は会社員時代にICT(情報通信技術)を活用した業務改善に取り組んできました。

そういった管理ツールを導入することで、利用する側も介護職の方もスケジュールに柔軟に対応し、また介護サービスに対するフィードバックをしていくことで、利用者のニーズに基づいたサービスを導入していくことが可能になると考えています。

ICTの活用で常に利用者のニーズに応じた改善が行われ、そのことによって介護者のほうも事務負担が増えることなく、より良い形でサービスを提供し続けられるのではないかと考えています。

現状では、電話で問い合わせをしなければわからない特養施設の空き状況などの情報は、区のホームページ上で公開をするなど改善するべきポイントは数多くあると思います。

電話を受け付けてくれる時間帯は決まっていますし、関係各所に電話をして問い合わせるだけでもあまりにも大変でしたので。

また情報がわかるだけでもストレスが軽減されますし、まずはまとまった情報をホームページ上で公開するということから始めていけたらと考えています。

「身を切る改革」によって助けが必要な方々への予算を捻出

編集部:

次に、働きながら2人の子供を育てる母として感じている課題点を教えてください。

上田氏:

1999年に男女共同参画基本法が制定され、共働き世帯はどんどん増えています。そうした背景があるにも関わらず、子育て支援にはまだまだ課題があると感じています。

例えば子供が夏休み期間中であっても会社員にはそのような夏休みはありません。この時期になると学童へ行く子どものためにお弁当を作る負担が増え、また夏場ですので食中毒も気になります。共働き世帯への支援として、学童への給食の導入を推進していきたいと考えています。

また、学校は少しずつ改善されつつあるものの、保育園についてはまだまだ書面でのやり取りが多く、保護者も記入に手間がかかりますし、保育園側も書類のコピーや保存、データ転記など様々な事務作業が生じます。様々な手続きをICT化することによって、スマートフォンで完結させるなど、工夫次第でどんどん便利になるのではないでしょうか。

編集部:

子育てや介護に関するサービスの拡充に必要な費用は、どのように捻出するべきだと考えていますか。

上田氏:

これからの時代は、やはりICT化でどれだけ事務作業を軽減し、業務改善に取り組んでいくかだと思います。私は会社員時代にICTによる業務改善に取り組んでまいりました。役所の仕事は様々な法令などによる制約も多いですが、法務面の知識も生かしながら、「どうすれば効率的か」を考え、改革を前に進めていきたいと思っています。

また、目黒区内でも、必要性の見直しがなされないまま慣例的に割り当てられている予算などもあると考えています。そうした実態を可視化し、削れるところはしっかりと削っていきたいと思います。

そして、私の場合は介護や子育てですが、本当に必要な事業に適切に費用を捻出したいと考えています。

日本維新の会では身を切る改革として自分たちの報酬を減らす取り組みを行っています。限られた予算の中でどのような成果を出していくか、知識が豊富で実際に業務をされている公務員の方々と協力して、ムダを削って財源を生み出し、必要なところに充てていきます。

会社員時代の経験を区政に生かしたい

編集部:

会社員時代はどのような業務に携わっていたのですか

上田氏:

主にロボティックプロセスオートメーション(Robotic Process Automation)、通称RPAと呼ばれる業務に携わっていました。これはロボットによる業務の自動化なのですが、工場で物をつくるということだけでなく、繰り返し行う事務作業などにもこのRPAを導入していくのが現在の主流になっています。

このRPAを区の業務に取り入れれば多くの事務作業が軽減され、さまざまなムダが削れます。業務の自動化や効率化を実施し、そこで浮いたコストや労力を本当に住民の皆さんが求める行政サービスに充てていきます。私が会社員時代に培ってきた能力や経験が十分に生かせると考えています。

編集部:

なぜ日本維新の会から挑戦しようと思われたのですか?

上田氏:

子育てど真ん中世代として、所得制限のない教育無償化と、出産費用の実質無償化の施策に共感したからです。

直近では東京都が子ども1人あたり月5千円の子育て支援策を発表するなど様々な支援策が増えてきました。しかし、教育無償化については「政権が交代するたびに支援が増えたり減ったりする」「既存の制度に後から所得制限がかけられる」という問題がありました。出産費用についても「支援額が増えた分だけ医療機関からの請求額も増え、利用者の支払いが減らない」という問題があります。

日本維新の会では教育の完全無償化を憲法に明記することや出産費用の保険適用を目指しています。私もその一助になれたらと思い、入党を決めました。

編集部:

目黒区で今後どのように活動していきたいですか

上田氏:

私は目黒区内で介護や子育てに携わる当事者として、利用者目線で、必要なところに助けが届くような働きかけができればと考えています。

介護も子育ても孤独になりがちで、精神的に負担が大きいものです。お金の問題だけでなく、介護や子育てをしている人が気持ちを吐露できる場所や話を聞いてくれる場をつくることで、安心感が高まります。

目黒区は住環境にも恵まれ、住みやすい街のランキングでは常に上位となるような素晴らしい街ではありますが、目黒をこれからも住みやすい場所、より良い場所づくりをしていくために、制度や仕組みをリノベーションし、子どもたち次世代へも、目黒区に住まうことを誇りに思えるような街づくりの手助けができれば、と思っています。

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