ウクライナ避難者 知事に支援訴え 侵攻1年 8人が岡山県庁訪問

伊原木知事(左手前)に支援への感謝や要望を伝えるウクライナからの避難者ら=岡山県庁

 ロシアによるウクライナへの侵攻開始から1年となった24日、岡山県内に避難しているウクライナ人8人が県庁に伊原木隆太知事を訪ね、「ウクライナにはまだまだ支援が必要。寄付や薬だけでなく、心の中の応援も続けてほしい」と語った。

 県によると、ウクライナからは現在、岡山、倉敷、総社市に計10世帯12人が避難。ウクライナ出身で2003年から倉敷市に住む介護福祉士リリヤ・バビィさん(41)が呼びかけ、17~72歳の避難者8人が県庁を訪問した。

 避難者たちは現在の境遇について「平和な場所で人間らしく暮らせていることに心から感謝したい」とした上で、「戦地では止血剤などの薬がいくらあっても足りないと聞いている」「なぜ今の戦争が起きているのか、ウクライナの歴史をもっと知ってほしい」などと訴えた。

 伊原木知事は「避難者への支援と現地への支援を引き続き行いたい。ウクライナへの理解を広げるイベントも検討する」と応え、避難者に日本語のハンドブックや生活の手引を贈った。

 避難者は26日午後1時からJR岡山駅で募金活動を行う。

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