豪AMSL Aero、最大1,000km飛行可能なeVTOL「Vertiia」の初飛行に成功

Vertiiaは、民間航空安全局(CASA)の規制に従い、ニューサウスウェールズ州のセントラルウェスト地区で遠隔操作によるテザーホバリングで行われた。オーストラリアで設計・製造されたeVTOL機による初めての飛行で、Vertiiaにとっても重要なマイルストーンとのこと。

同機は、4人の乗客と1人のパイロットを時速300kmの巡航速度で運ぶことができる。航続距離は1,000kで、これは世界中のeVTOLの3倍にあたるという。AMSL Aeroは、航空医療、貨物、緊急事態、地域航空モビリティ分野の顧客に対して、2026年に同機の納入を開始する予定だとしている。

AMSL Aero共同設立者であるシオバン・リンドン氏によると、Vertiiaを活用することで、遠隔地や農村、地域に対する医療サービスへのアクセスを向上させ、迅速かつ低コストの接続性によって新しいケアモデルを提供することが可能になるという。また、滑走路を必要とする航空医療用飛行機とは異なり、あらゆる場所から病院に直接患者を運ぶことができ、患者の搬送時間を大幅に削減できると述べた。

同社は今後さらに試験飛行を行い、2023年2月28日から3月5日までビクトリアで開催されるアバロン国際航空ショーで展示されるVertiiaのCASA認証を開始し、オーストラリアの主権航空能力を構築するとしている。

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