人気ラッパーの殺害犯に禁錮60年 死後グラミー賞受賞したニプシー・ハッスルさん

米ラッパー、ニプシー・ハッスルさんを殺害した男性に禁錮60年の刑が言い渡された。ニプシーは2019年3月ロサンゼルスで経営していた自身の服飾店の外で銃撃され33歳の若さで死亡した。ロサンゼルス郡上級裁判所のH.クレイ・ヤッケ判事が22日、犯行に及んだエリック・ホルダーJrに判決を下した。

ストリートギャング、クリップスのメンバーのホルダーは昨年7月に第1級殺人、銃器所持、殺人未遂2件で有罪判決となり、今回禁錮25年以上、銃の使用で更に25年もしくは終身刑が決定。そしてニプシーを襲った際、ニプシーの友人ケリー・ラサムとシャーミ・ヴィルヌエヴァにも発砲したことで更なる禁錮10年が言い渡された。

事件当初警察は、ある男性がニプシーと2人の男性に近づき、多くの銃弾を撃ったことを発表。地方検事代理のジョン・マッキニー氏は昨年6月の公判で、「致命的な攻撃、非常に個人的な攻撃でした」と話し、ニプシーが足の爪先から頭頂部まで全てを撃たれていたと明かしていた。

同事件はニプシーが、ギャングメンバーのホルダーに対して「密告者」と咎めたことが原因だったそうで、ホルダーは引き金を引く前に、「お前は終わりだ」とニプシーに告げ、1発目が命中した後、ニプシーは「やりやがったな」と叫んだとされている。

一方、公判の始めにホルダーの弁護士アートン・ジャンセン氏は「エリック・ホルダーはニプシー・ハッスルを撃ち殺害しました」と認めるも、激情による犯罪だと主張していた。ホルダーはロサンゼルス南部の治安の悪い場所で育ち、その後ニプシーと共に、通称ネイバーフッド・クリップスことストリートギャングの「ローリン60s」に雇われたとされている。

またニプシーは、グラミー賞にノミネートされており、死後に同賞を受賞した。

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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