旧家にひな人形 陣屋町華やぐ 岡山・足守町並み保存地区

豪華な七段飾りが並ぶ旧足守商家藤田千年治邸

 江戸期の風情が色濃く残る岡山市北区足守の町並み保存地区一帯で、各家庭に受け継がれてきたひな人形を飾る「陣屋町足守町並み雛(ひな)めぐり」が開かれている。旧商家や民家、観光施設など約30カ所が展示会場となり、町全体が華やかな雰囲気に。家族連れらがそぞろ歩きを楽しんでいる。3月25日まで。

 足守歴史ふれあい通りに面した軒下、車庫には段飾りや陶びな、木製びなが登場。旧足守商家藤田千年治邸には、ひときわ豪華な七段飾りが6セット並び、掛け軸の切れ目に布の人形を差し込んだ押し絵びなもある。

 訪れた人たちは美しい衣装をまとった内裏びな、三人官女、五人ばやしに見入っていた。家族や友人と一緒に巡った伊島小3年女子児童(9)は「たくさん人形があって楽しい気分になる。年代によって表情や姿が違うのも面白い」と話した。

 雛めぐりは、地元住民らでつくる市近水観光振興会が2007年から桃の節句(3月3日)に合わせて開いている。展示は午前9時半~午後4時。月曜は多くの会場が休みになる。問い合わせは備中足守まちなみ館(086―295―2500)。

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