奇跡のイチゴ…春日部の「あまりん」が日本一に 複数の農園の県2品種が高評価 知事が4社に特別賞

受賞したイチゴを大野元裕知事(中央)に贈呈した生産者ら=21日、埼玉県庁

 埼玉県は21日、全国いちご選手権で最高金賞を受賞したヒロファーム(春日部市)など生産者4社に埼玉農業大賞特別賞を贈った。ヒロファームの中村知由代表は表彰式で「(県育成品種の)あまりん、かおりんのポテンシャルが高く、生産者としても助かっている」と県に謝意を示した。

 全国いちご選手権は日本野菜ソムリエ協会(東京都中央区)が第一回を今月2日に開催。ヒロファームの「あまりん」が最高金賞、「マロンベリー」が銀賞を受賞し、いちご畑花園(深谷市)の「あまりん」が銀賞、ただかね農園(秩父市)の「あまりん」が銅賞、「かおりん」が入賞、げんき農場(羽生市)の「よつぼし」が銅賞を受賞した。

 いちご畑の高荷政行取締役は県品種について「こんなにおいしいイチゴは奇跡で、これまで巡り合ったことがない」と称賛。TAKANO(ただかね農園)の高野宏昭代表は「循環農業に取り組んでいるが、あまりんは形も色も悪くならない」と話した。げんき農場の田中啓介さんは「3年目だが、県のバックアップに助けられた」と振り返った。

 審査にも参加した野菜ソムリエプロの牧野悦子さん=熊谷市=は「誰のイチゴが分からない状態での審査でも、あまりんは食味やフレーバーが断トツで、すぐに分かる。トップの中のトップ」と絶賛。受賞したイチゴをプレゼントされた大野元裕知事は「イチゴがおいしいうちに表彰するため、特別賞を作った。一生懸命バックアップするのでおいしいイチゴを作ってほしい」と激励した。

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