国公立大2次試験 岡山でも始まる 岡山大、県立大、新見公立大

問題用紙を配布する関係者=25日午前8時57分、岡山大

 国公立大2次試験・前期日程が全国の大学で始まった25日、県内では岡山大(岡山市)、県立大(総社市窪木)、新見公立大(新見市西方)で試験が行われた。高校生活を通じ、新型コロナウイルスの感染対策を強いられてきた計約3900人の受験生たちは、念願の志望校合格を目指して最終関門に挑んだ。

⇒岡山大2次試験の問題と解答例

 10学部の試験があった岡山大津島キャンパス(岡山市北区津島中)では、午前7時ごろからマスク姿の受験生が続々と集まり、参考書やノートを開いて最後のチェックをした。青陵高女子(18)は「コロナ禍による休校など、孤独な時期もあったが何とか乗り越えてきた。力を出し切りたい」と、農学部の会場に向かった。

 今年も各教室の入り口には消毒液が置かれ、室内では小まめな換気が行われるなどコロナ対策が徹底された。

 昨年の大学入試では共通テストでスマートフォンを使った問題流出が起こり、東大前で受験生ら3人が刃物で刺される事件もあった。岡山大2次試験では開始前に机の上でスマホの電源を切り、かばんにしまうよう求めるなど不正対策を強化。会場周辺ではパトカーが巡回した。

 今年の出願動向について、大手予備校・河合塾(名古屋市)は「コロナ禍による先行き不透明感が依然として続いている。就職を意識して学部を選ぶ傾向が強く、文系は経済、理系は医、歯、薬などの人気が高い」という。

 岡山大では薬学部の受験倍率は2.8倍となり、昨年より0.6ポイント増加。農学部も2.9倍で0.7ポイント増えた。薬学部を受けた朝日高男子(18)は「薬局で地域住民に寄り添いながら仕事をするのが目標。薬の特性を丁寧に説明し、頼りにされる薬剤師になりたい」と話した。

 試験は午後6時、トラブルなく終了。経済学部を受験した大安寺中等教育学校男子(18)は「国語の古文、漢文が難しかったが、他は手応えがあった。結果を信じ、合格の知らせを待ちたい」と家路に就いた。

 岡山大は26日、医学部医学科などで面接の試験を行う。合格発表は3月8日。入試改革で、今回から後期日程は廃止されている。

 県立大は25日、3学部で実施し、合格発表は3月6日。情報工学部の中期日程は同8日、保健福祉学部の後期は同12日に行う。

 新見公立大は25日、健康科学部の3学科で試験があった。合格発表は3月4日。地域福祉学科の中期は同8日、健康保育、看護学科の後期は同12日にある。

試験場の開場を待ちながら勉強をする受験生ら=25日午前7時52分、岡山大

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