2月23日、バーレーン・インターナショナル・サーキットでF1の2023年シーズンのプレシーズンテストが始まった。2月上旬から行われた新車発表では、いくつかのチームがカラーリングを発表するのみにとどまっていたが、このテストでようやく全チームの実車が出揃った。今回はハースの新車『VF-23』を特集する。
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サイドポンツーンの中央部が沈み込んだ、いわゆるバスタブ型であることがわかる。ただし、サイドポンツーンの入口の上端を下げたことでクーリング性能が落ちた分、バスタブ上面のルーバーだけでなく、エンジンカウル両脇にも縦にスリットが入っている。またエンジンカウルのエッジ部分にも小さなルーバーが確認できる。これは同じフェラーリPUを搭載しているアルファロメオも行っている。もしかすると、センターラジエターを搭載しているかもしれない。
ディフューザーとビームウイングの間にセパレーターがあるのも、ハースの特徴だ。
ビームウイング自体の配置も独特だ。通常は2枚を並べて1枚の大きなウイングのように使用することが多いが、ハースは前後に配置し、下段はディフューザー効果を高めることを目的として使用し、上段は独立したウイングとして使用しているようだ。
細部を見れば見るほど、オリジナリティが感じられるハースのVF-23。接戦が予想される中団争いで間違いなく台風の目となりそうだ。