長崎ヴェルカ “5連勝” 奈良に107―87で快勝 バスケットB2

【長崎-奈良】第4クオーター6分、アギラール(左)のダンクシュートに喜ぶ髙比良=佐世保市体育文化館

 バスケットボール男子Bリーグ2部(B2)第23節第2日は25日、長崎県佐世保市体育文化館などで7試合が行われ、西地区2位の長崎ヴェルカは5位奈良に107-87で快勝した。ヴェルカは5連勝で通算29勝13敗。同地区首位の佐賀も香川を下したため、ゲーム差「6」は変わらなかった。
 ヴェルカは第1クオーターからベンチ入りの12人が入れ替わりながらプレーしたが、攻撃のリズムをつかめずに18-25と追う展開になった。流れが変わったのは29-33の第2クオーター4分。髙比良の外角シュート、榎田の堅守からの速攻で一気に逆転すると、徐々に差を広げて50-45で前半を折り返した。
 第3クオーターもヴェルカペース。63-59の6分から山本の8点連取などでリードを14点に広げた。奈良の足が止まりはじめた第4クオーターも隙を逃さずに得点を重ね、6分にアギラールのダンクシュートとフリースローで100得点に乗せた。残り2分からは狩俣、山本、小針のガード陣で危なげなく試合を締めた。
 最終日は26日、同会場などで6試合を実施。ヴェルカは奈良との2戦目に臨む。

◎主将・髙比良 頼もしさ増す

 ここ最近、主将としての頼りがいが一段と増している。ヴェルカの髙比良はボンズ、アギラールに次ぐ22分39秒の出場で、勝負どころの後半に存在感を示した。アシスト、ドライブ、3点シュートと相手に的を絞らせない攻撃で20点差の快勝をけん引。それでも「チーム全員の力で勝った試合」と言い切った。
 この日、ベテランのギブスやシューターの近藤が負傷するアクシデントもあった中、しっかりとチームを鼓舞した。突き放しにかかっていた第4クオーター4分に決めた速攻は「(直前の守備で)ブロックしてリバウンドを取ってくれた(山崎)凜のおかげ」。その2分後、ダンクシュートを決めたアギラールにはいち早く駆け寄り、喜びを表現した。
 シーズン前半はプレーが安定せずに悩んだが「ベンチで貢献できる部分もあると割り切っていたけど、それじゃ足りない。やっぱりコートで流れを変えたい」と奮起した。一番の武器は左手のシュートで終わるドライブ。こつこつと何パターンもステップを覚え、上位チームに「来ると分かっていても止められない」と言わしめている。
 自身のシューズにはタリキの背番号「13」を手書きし、左膝のけがで今季の復帰が難しい仲間を気遣う。練習中は近藤やウィタカら後輩に積極的に声をかけ、どの選手にも接触を恐れずに全力でドライブを仕掛ける。「自分も含め、全員が得点できれば絶対に負けない」。誰よりもチームの勝利にこだわり続ける。


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