山田さん連覇 山陽本因坊戦 2勝1敗で挑戦者藤井さん下す

連覇して第3局を振り返る山田さん(右)。左は藤井さん

 郷土のアマチュア囲碁界の頂点を競う第67回山陽本因坊戦(岡山県アマチュア囲碁連盟、山陽新聞社主催)は26日、決勝3番勝負を岡山市北区柳町の山陽新聞社で行った。前期本因坊の山田紘平さん(38)=倉敷市=が、挑戦者の藤井直己さん(59)=同市=を2勝1敗で下し、連覇を果たした。

 地元アマ有数の強豪同士の決戦は、黒番6目半コミ出し、持ち時間各1時間で実施。第1局は黒番の藤井さんが地で先行し、山田さんが厚みで対抗する展開。盤面全体を使った複雑な攻防が続く中、粘り強い打ち回しを見せた山田さんが相手のミスを誘い、白番中押し勝ちした。黒白入れ替わっての第2局は、中央に大きな地を作った藤井さんが、白番3目半勝ちした。1勝1敗で迎えた第3局は、白番の山田さんが地合でリード。右上や下辺に模様を広げる形で追い上げる藤井さんを振り切り、17目半勝ちした。

 山田さんは「藤井さんは強かったが、全体を通してミスが少なく落ち着いて打てたのが勝因」と振り返り、藤井さんは「肝心なところで見落としがあり、少し残念だった」と話した。

 山陽本因坊戦は1957年に始まった伝統の棋戦。今年の挑戦者決定トーナメントには岡山県内在住や県出身のアマ強豪33人が出場した。

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