三角戦争ぼっ発か オデッセイ「△ネック」はトラスの対抗馬になる?

ソールにはTRI-BEAMの文字が(撮影/服部謙二郎)

◇国内女子◇ダイキンオーキッドレディス 事前情報◇琉球GC(沖縄県)◇6560yd(パー72)

国内女子ツアーの開幕戦は、約3カ月ぶりの試合ということもあり、練習日はさながらプロの新しいクラブのお披露目会の様相を呈する。その中でも、今年ひときわ目立っていたのが、キャロウェイゴルフが新しく出したオデッセイの「三角ネックパター」だ。

同社からの詳しいリリースはないが、クラブのソールには「TRI-BEAM」の文字が見える。「TRI」はトライアングルの三角? 「BEAM」はどんな意味? レーザーじゃないよな。言葉を調べてみると、「ビーム」、「光線」という意に続いて「梁(はり)」などが出てくる。梁とは「柱の上に棟木(むなぎ)と直行する方向へ横に渡して、建物の上からの荷重を支える部材」とあり、そういえばトラスパターの「トラス」も建築で使われる用語だったような。なんか両者とも似ている…。

直角三角形に近い?(撮影/服部謙二郎)

ヘッドを見ると、まさに女子プロの間で人気の「トラスパター」(テーラーメイド)に近いネック形状で、三角形の面積はトラスよりはちょっと細長く見える。トラスの「△」が正三角形に近いとしたら、キャロウェイの「△」は直角三角形にも見えなくない。トラス人気に負けないようにと、キャロウェイは対抗馬のパターをぶつけてきたのか。

ブレードタイプの三角パター(撮影/服部謙二郎)

調べてみると、オデッセイの“TRI-BEAM”なるパターは、ブレードの#1、#2、ダブルワイド、ダブルワイドセンター、マレット、そしてツノ型の6モデルがある模様。その性能はというと、トウヒールに15gずつの重りがついているし、やっぱり高MOI(慣性モーメント)系のパターなのかな?

上田桃子がいきなりパターを替えるのは珍しい(撮影/服部謙二郎)

ダブルワイドモデルを実際に使いそうな上田桃子は「すごく据わりがいい。構えやすかったのが替えようかなと思った理由で、重さは気にならない。芯を外した時のブレも最小限になってくれそうで、気に入っています。打感はしっかりというか、強い感じがして、直進性が高く、強く転がってくれます」と高評価。

三角部はほぼ気にならない(撮影/服部謙二郎)

ブレードの#1を使用中の河本結は「まず構えやすくて、あとは振りやすい。私の悪い癖でヘッドが開閉しやすいんですけど、それもなく、同じ具合に円弧を描けます」。前週の「HEIWA×PGMチャリティマッチ」で、すでにこのパターを実戦投入している。

堀琴音もお試し中(撮影/服部謙二郎)

契約選手以外でも、稲見萌寧や堀琴音、高橋彩華らいわゆる“トラスっ子”たちが、テストしていたが、果たして本番での実戦投入はあるのか?

ツアーの水面下でじわじわと始まった「三角戦争」。この先の展開が気になる。(沖縄県南城市/服部謙二郎)

ホワイトホットと思われるインサート(撮影/服部謙二郎)

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