串カツ田中「食材不適切利用、パワハラ」SNS告発内容一部認める 北九州市の店舗

居酒屋チェーン「串カツ田中」を展開する串カツ田中ホールディングス(HD、東京都品川区)は28日、同社の公式ホームページで、期限切れ食材の使用やパワハラがあったとするSNSでの告発を一部認め謝罪した。

ツイッターなどで、串カツ田中を1カ月で辞めたと自称する人物が、同店での期限切れ食材使用や、マニュアル通りに手袋着用や手洗いをすると「嫌な顔をされた」などと告発。マニュアルを順守しようとすると、店舗責任者から怒号を浴びせられたとした。

SNSでの拡散を受け同HDは27日、社内調査を進めるとしていたが、28日に経緯を報告した。福岡県北九州市の店舗が該当するとし「食材管理および衛生管理について、食品衛生法の趣旨に即した提供はなされているものの、社内基準に即した食材管理および提供方法について一部徹底されていないことを確認しました」と伝えた。

同HDは、食品衛生法より厳格な安全基準を社内に設け、運用していると説明。食材の使用期限については短い期間を設定し、従業員の手洗い頻度をより多く設定していたが「社内ルールが一部遵守されていませんでした」と釈明。「食品・衛生上の安全を確認しておりますが、ご不快な思いを抱かせてしまい誠に申し訳ございません」と、マニュアルを守っていなかったとした。

パワハラがあったとの告発について、同HDは「コンプライアンスの観点から不適切な言動があったことが認められました。これについては、社内規定に基づき厳正な処分をしてまいる所存でございます。加えて、当該被害を受けた方々への対応についても誠意をもってあたらせて頂きます」と事実を認めた。

該当店舗についてはしばらく休業するとし「従業員の社内マニュアルに基づく食材・衛生管理の徹底、正確な情報共有やコンプライアンス遵守など社員教育の継続的に行い、安心安全な運営体制を再構築いたします」と再発防止を誓った。

(よろず~ニュース・杉田 康人)

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