申請最終日で県内窓口が混雑 ポイント付きマイナカード 救済措置も

マイナンバーカード申請の市民で混み合う窓口=28日午後、宇都宮市役所

 最大2万円分の「マイナポイント」を付与するマイナンバーカード取得の申請期限だった28日、栃木県内自治体の窓口は駆け込みで申請する県民で混雑した。総務省はオンライン申請のアクセス集中や窓口の混雑を受け、手続きができなかった人の申請期限を延ばす救済措置を発表。県内市町も対応に当たった。

 「現在2時間ほどお待ちいただいております」。28日午後、宇都宮市役所1階では担当者が案内に追われた。市民課窓口では24日以降、時間帯によってはマイナンバーカードの申請を優先し、交付業務を制限してきた。期限前日の27日は最長3時間待ち。市は当日中に全員の申請を受け付け、約400人分を終えるのに午後8時までかかった。

 28日に駆け込んだ同市平松本町、パート従業員佐藤理佐(さとうりさ)さん(33)は、子ども2人分の申請完了まで2時間半かかった。写真撮影の直前、長男(1)が寝るハプニングも。「おもちゃやお菓子を用意してきたが、本当に大変だった」と疲れ切っていた。

 栃木市もこの1週間、午後9時ごろまで対応する日が続いた。28日も6カ所の窓口を8カ所に増やしたが、最大1時間半待ちとなった。夕方に申請を終えた同市寄居町、無職鈴木芳治(すずきよしじ)さん(74)は「期限が今日までと知って駆け込んだ。申請できてよかった」と安堵(あんど)した。

 同市は同日午後5時15分までに窓口で受け付けした市民については、3月2日まで申請を受け付ける。

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