B-Max Racing Teamが2023年参戦体制を発表。4カテゴリーに強力布陣で挑む

 3月3日、B-Max Racing Teamが2023年の参戦体制を発表した。今季は全日本スーパーフォーミュラ選手権、全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権、FIA-F4というフォーミュラレースに加え、ファナテック・GTワールドチャレンジ・アジア・パワード・バイ・AWSのジャパンカップ(GT3アマクラス)の4カテゴリーにエントリーを行う。

 組田龍司総代表率いるB-Max Racing Teamは、フォーミュラを中心に積極的にモータースポーツ活動を展開しているチームだ。国内トップフォーミュラレースのスーパーフォーミュラでは、2022年第3戦鈴鹿で雨のなか初優勝を挙げるなど、さまざまなカテゴリーで結果を残している。

 2023年のスーパーフォーミュラは、2020年以来の2台体制が復活。ドライバーはすでにホンダから発表されているとおり、昨シーズン初優勝を飾った松下信治と、フォーミュラ・リージョナル・アメリカでチャンピオンに輝いたラウル・ハイマンのふたりがステアリングを握る。監督は引き続き本山哲だ。

2022年第3戦鈴鹿でスーパーフォーミュラ初優勝を飾った松下信治と本山哲監督(B-Max Racing team)

 スーパーフォーミュラ・ライツは、ホンダ・フォーミュラ・ドリーム・プロジェクト(HFDP)の育成ドライバーである木村偉織に加え、F1サポートレースのFIA F3で優勝経験のあるデビッド・ビダレス、そしてグランツーリスモ初代チャンピオンであり、2020年トヨタレーシングシリーズ王者のイゴール・フラガという3名でのダブルタイトル奪取を目指す。なお、監督は高木真一、松浦孝亮が務める。

 また、スーパーフォーミュラ・ライツのマスタークラスには、昨シーズンも熱いバトルを繰り広げた今田信宏とDRAGONが引き続き参戦、マスタードライバー日本一の座を争う。なお、今田とDRAGONのふたりはスーパーGTのサポートレースとして開催されているFIA-F4にもエントリーし、同シリーズに参戦するジェントルマンドライバーをサポートするという。

 そしてツーリングカーでは、昨年日本で開催され注目を集めたGTワールドチャレンジ・アジアのジャパンカップにランボルギーニ・ウラカンGT3エボで参戦。こちらは濱口弘と大蔵峰樹のふたりでアマクラスに挑戦を行う。

 2023年のチーム体制について組田総代表は、「スーパーフォーミュラは、ホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント(HPD)のスカラシッププログラムを任せていただき、2台体制になったことは、チームにとって大きな変化です」と語った。

「ハイマン選手が日本で十分に実力を発揮できるよう、フォーミュラ・リージョナル・アメリカで彼のエンジニアを務めたティム・ネフ氏を招聘しました。上位に食い込むチャンスはあると思いますので、リラックスした雰囲気のなかで好成績を収めてほしいと思います」

2022スーパーフォーミュラ鈴鹿合同/ルーキーテスト 組田龍司総代表/本山哲監督/ラウル・ハイマン(B-Max Racing Team)

「松下選手は、フル参戦2年目になります。昨年は悲願の優勝は飾ったものの安定さに欠ける面がありましたので、今年はコンスタントに6位以内、できれば2勝を挙げチャンピオン争いに絡んでほしいと思っています。引き続き、本山監督にチームを率いてもらい、私も総代表としてチームの環境づくりに傾注したいと思います」

「スーパーフォーミュラ・ライツは実力ある3人がエントリーします。HFDPの育成ドライバー2年目となる木村選手は、昨年速さを見せながらも粗さが目立ちましたので、今年はうまさを身に付けてチャンピオンを目指してほしいと思います。ビダレス選手、フラガ選手もタイトル争いに絡む可能性は十分あると思いますので、3人が切磋琢磨しながら常に上位争いをして、チームタイトルも手にしたいと思います」

「また、チームの育成枠としてスポット参戦になるとは思いますが、若手ドライバーを走らせたいと思っています。マスタークラスは、今田vsDRAGONが軸になると思いますが、それぞれの持つスキルを発揮して、マスタークラスではありますが魅せるレースをしたいと思います」

「FIA-F4はインディペンデントカップとはいえ、台数も多くバトルも随所で見られますので、楽しみながらチャンピオンに向けて頑張りたいと思います。GTワールドチャレンジ・アジアは、昨シーズン圧倒的な速さを誇りながら、不運続きで結果が残せませんでしたので、万全の体制でタイトルを獲りにいきます」

「今シーズンもホンダの育成プログラムに携わらせていただくことになりました。光栄であると同時に、結果を残さなければならないという緊張感を持ってレースに臨みたいと思います」

「また、昨年から活動の拠点である神奈川県綾瀬市との連携には、新たな展開が生まれる可能性を感じています。引き続き、地域との連携を深めていきたいと思います。サポートいただいている方々、応援してくださる多くのファンのみなさまのため、そして私たちの夢のために、今シーズンも情熱を持って全力で戦ってまいります。応援よろしくお願いいたします」

2023年2月には神奈川県の綾瀬市役所庁舎1階にB-Max Racing TeamのスーパーフォーミュラSF14が展示され、セレモニーも行われた

 2023年シーズンも強力な布陣で多くのレースに参戦を行うB-Max Racing Team。4カテゴリーの参戦体制は下記のとおりだ。

B-Max Racing Team 2023年参戦体制

全日本スーパーフォーミュラ選手権
No.50 松下信治
チーム監督:本山哲
チーフエンジニア:宮田雅史

No.51 ラウル・ハイマン
チーム監督:本山哲
チーフエンジニア:ティム・ネフ

全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権
No.50 木村偉織
チーム監督:高木真一
チーフエンジニア:今関佳斗

No.51 デビッド・ビダレス
チーム監督:高木真一
チーフエンジニア:内間淳

No.52 イゴール・フラガ
チーム監督:松浦孝亮
チーフエンジニア:中井邦宏

全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権(マスタークラス)
No.4 今田信宏
チーフエンジニア:細木貴之

No.30 DRAGON
チーフエンジニア:桑原悠

FIA-F4(インディペンデントカップ)
No.4 今田信宏
No.30 DRAGON
No.TBA 藤原誠

GT ワールドチャレンジ・アジア ジャパンカップ(GT3アマクラス)
No.19 濱口弘/大蔵峰樹
マシン ランボルギーニ・ウラカンGT3エボ
(※カーナンバーは変更される可能性もある)

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