岸田首相「PTA入退会は保護者の自由」 卒業記念品問題「子どもが嫌な思いしないように」

岸田文雄首相(資料写真)

 全国で見直し論議が広がる学校のPTAを巡り、岸田文雄首相は3日の参院予算委員会で「任意団体であり入退会は保護者の自由」と答弁した。卒業記念品の配布などを巡り、未加入保護者の児童・生徒が「嫌な思いをしないように対応してほしい」などとも付言した。永岡桂子文部科学相も同様の見解を示した。

 NHK党の浜田聡氏が「親が未加入の子どもが卒業式でコサージュや賞状を受け取れないなどの苦情の訴えが党に対してある」などと指摘し、永岡文科相は「報道などで入退会を巡るトラブルがあることは承知している。学校や保護者による任意団体であり、それぞれの判断で解決してほしい」と答弁。PTAの存在意義については「児童・生徒の健やかな育成のために構成され学校、家庭、地域の連携を強化する重要な役割を担う」と付言した。

 岸田首相は文科相の見解を踏まえ、「PTAの運営について国が一定の判断を示すのではなく、それぞれの団体において、子どもが嫌な思いをしないように関係者で話し合ってほしい」と説明した。

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