ラグビー 医療・技術スタッフを加えた大分上野丘が「最強の挑戦者」を目指す 【大分県】

ラグビー10人制の県高校新人大会で優勝した大分上野丘は、来月九州大会へ出場する。昨秋の全国高校ラグビー大会県予選(15人制)に敗れ、3年生が引退したことで部員が14人(2年生6人、1年生8人)となった新チームは、10人制にシフトチェンジした。白石欣基監督は「人数をそろえることができなかったのは残念だが、これまで積み上げてきたことを10人制でも発揮したい」と継続した強化を進める。

白石監督は強化とともに、高校から競技を始めても不安なくプレーできるように、環境づくりに取り組んだ。その一つが、専門知識のある外部の医療スタッフとテクニカルスタッフを呼び込んだ「チーム上野丘」。医療スタッフは、試合に帯同するドクターに加え、トレーナー、管理栄養士が定期的にけがをしない体づくりを指導する。国内トップリーグを経験したコーチがテクニカルスタッフに就任し、最先端の戦術、個人スキルを指導する。

チーム上野で普及、強化を続ける

さまざまな専門のスタッフが丁寧な指導と体づくりをすることで、高校からラグビーを始める部員が増え、戦力となった。白石監督は「ラグビーはコンタクトの多いスポーツだが、特別な競技ではない。県内には全国レベルのチームがあるが同じ高校生。強いチームと対戦し、向かっていく挑戦者になってほしい。それが3年間の成長、自信が将来につながる」とラグビーを通して挑戦することの楽しさも伝えている。

九州大会に臨むチームは、テクニックに優れたラグビー経験者の2年生が各ポジションの骨格となり、未経験者の多い1年生が力をつけて肉付けした、バランスのとれた組織。キャプテンの井手一登(2年)は「1年生が急成長し、完成度が高くなった」と手応えを示し、司令塔の若杉怜皇(同)は「展開力のあるラグビーで優勝したい」と意気込む。

4月には新入生が加わり、再び15人制に戻る予定だが、「最強の挑戦者」を目指すことに変わりはない。

九州大会での優勝を目指す

(柚野真也)

© オー!エス! OITA SPORTS