2戦連続予選落ちは米国で7年ぶり 松山英樹「ちょっと迷いある」

予選落ちが確実となった松山英樹。後半7番のバーディチャンスを逃し肩を落とした(撮影/田辺安啓(JJ))

◇米国男子◇アーノルド・パーマー招待byマスターカード 2日目(3日)◇ベイヒルクラブ&ロッジ(フロリダ州)◇7466yd(パー72)

カットラインとの攻防にケリをつけるはずの一打は、カップの左を通過した。通算2オーバーで迎えた後半7番(パー3)。2mのバーディパットを外した松山英樹は悔しさをあらわにした。直後の8番、セミラフから7Iでの2打目は向かい風にもあおられ大きくショート。グリーン手前の池に入れてダブルボギーとし、決勝ラウンド進出が大きく遠ざかった。

1アンダー35位から、さらなる浮上を目指した前半から出入りが激しかった。2オンに成功した12番(パー5)以降、バーディとボギーが入り乱れ、2打目をグリーン奥にこぼした18番で3つ目のボギーを叩いて「37」と1つ後退。「きのうできたことが、きょうはできない。安定性が全くない」と、浮沈を繰り返す調子に悩まされた。

ショットがバンカーの“壁”に埋まる不運もあった(撮影/田辺安啓(JJ))

時間の経過とともに風は猛烈になり、短いパットにも気を使うシーンが増えた。後半3番、5Wでのティショットを左の湖に曲げてボギー。右からのアゲンストが吹いた5番で1Wショットが右サイドのフェンスの向こうに流れ、ダブルボギーを叩いた。

今季ワーストの「78」で通算5オーバー。本大会は過去にトップ10が1回と、得意コースとは言えなかったが、予選落ちもなかった。開幕3日前に痛めた首について「言い訳になるほどのレベルではない。プレーに影響が出るほどではなかった」と状態を説明。風速13m/s以上の風を受けたのは自分だけではない。「その代わり、グリーンはきのうより軟らかくなって、スピードも落ちた。(スコアを)伸ばしている人は伸ばしている」。結果の矛先を自分自身に向け、「ショットもアプローチもパターもちょっと迷っている感じ」と明かした。

スイングに悩む場面も多かった(撮影/田辺安啓(JJ))

2週前の「ザ・ジェネシス招待」に続いて週末にプレーできない。2戦連続の予選落ちはPGAツアーでは「ザ・メモリアルトーナメント」「全米オープン」で喫した2016年6月以来。10年目で3回目となった(その他は14年4月「マスターズ」「RBCヘリテージ」。18年7月に欧州ツアーの「スコットランドオープン」と「全英オープン」で2戦連続予選落ち)。

次週は同じフロリダ州での「ザ・プレーヤーズ選手権」。PGAツアーのおひざ元、TPCソーグラスで再びトップレベルの戦いが控えている。今大会の途中、黒宮幹仁コーチがチームに合流した。“第5のメジャー”に向けた悔しい土日の時間は、きっと熱を帯びる。(フロリダ州オーランド/桂川洋一)

次週こそは・・・(撮影/田辺安啓(JJ))

© 株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン