小平奈緒さん「他人から与えられるものは有限、自ら求めるものは無限」 福井で語ったアスリートの心構え

選手時代のエピソードなどを語る小平奈緒さん=3月4日、福井県永平寺町の福井県立大学永平寺キャンパス

 2022年10月に現役を引退した平昌五輪スピードスケート500メートル金メダリストの小平奈緒さんの講演会が3月4日、福井県永平寺町の福井県立大学永平寺キャンパスで開かれた。選手時代の練習に対する心構えやエピソードなどについて語った。

 坂井市、あわら市のスポーツ少年団の指導者の指導力向上などを目的に、県スポーツ少年団坂井地区ブロック指導者協議会が企画。指導者や保護者ら約130人が聴講した。

⇒「吉田正尚選手みたいになるには」野球少年の質問に本人が贈った言葉

 小平さんは自身の経験から、ピンチの時にマイナス思考になると相手に意識が向いて焦ってしまうが、プラスに考えることで自分に意識が向き集中力を高めることができると説明。練習に関して「他人から与えられるものは有限、自ら求めるものは無限」とし、好奇心を持って自ら求め続ければ可能性は無限に広がると訴えた。

 指導法については、子ども自身が目標を決めることの重要性を強調。「大人が子どもの目標を決めると、スポーツを辞めたいと思ってしまう子どもが出てくる」と述べた。現役時代のコーチやライバルとのエピソードも披露し、人とのつながりの大切さも語った。

© 株式会社福井新聞社