「本当に行くの?」 古江彩佳の“土砂降り”バーディパットに大歓声

まさか本当に入れるとは!(撮影/村上航)

◇米国女子◇HSBC女子世界選手権 最終日(5日)◇セントーサGC(シンガポール)◇6749yd(パー72)

水が浮き始めた土砂降りの18番グリーンで、古江彩佳は迷わずバーディパットの構えに入った。「とりあえず、早く終わりたい」と、ラインを読むのもそこそこに打った8mのスライスラインはキレイにカップイン。試合中断の合図が出る直前に最終日を終えた。

やばいやばい、また降り始めた(撮影/村上航)

首位と5打差の9アンダーから迎えた最終日は、スタートから好調だった。1番で5mをねじ込みバーディ発進を決めると、2番は1m弱につけて連続バーディ。「スタートからいい流れで、うまく攻めるところは攻められた」と16番のバーディで通算13アンダーに届いたところで、空に不穏な雲を見つけてしまった。

この3日間、毎日雨で中断が続いている。本降りになる前に終わりたい一心で、同組の畑岡奈紗らと17番を終えたところで18番ティへ走った。グリーンに上がるころには土砂降りの雨で、ところどころ水が浮き始めていた。

スタートダッシュからショットがキレキレ(撮影/村上航)

「本当に行くの?」というマイク・スコットキャディの戸惑いも気にせず、古江は迷わず構えに入った。「行く気満々で、とりあえず終わりたいと思って打ったのが入りました」とバーディフィニッシュ。ギャラリーからは強い雨音に負けない大歓声が飛び、「すごくうれしかった」と通算14アンダー3位で長い4日間を締めくくった。

圧巻の最終日で3位に入った(撮影/村上航)

この後は3月9日開幕の国内ツアー「明治安田生命レディス ヨコハマタイヤゴルフ」(高知・土佐CC)に出場し、23日開幕の「LPGAドライブオン選手権」で米ツアー今季4戦目を迎える予定。「体調管理をしっかりして、また頑張りたい」と、タフな戦いはまだまだ続く。(シンガポール・セントーサ島/谷口愛純)

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