オープン戦10日目 メッツ・千賀滉大が初登板で2回を1安打1失点

日本時間3月6日、メジャーリーグはオープン戦がスタートして10日目を迎え、5年7500万ドルの契約でメッツに入団した千賀滉大がカージナルス戦でオープン戦初登板初先発。2回裏二死からトレス・バレーラに1号ソロを浴びたものの、2回42球を投げて被安打1、奪三振2、与四球2、失点1という投球内容で勝利投手となった。1回裏二死1・2塁のピンチでは有望株ジョーダン・ウォーカーに自慢の「お化けフォーク」を投じて空振り三振。メジャー移籍後初めての実戦としては上々のピッチングだったと言えそうだ。

立ち上がりの千賀は制球が不安定で、1番ブレンダン・ドノバンと2番タイラー・オニールに連続四球を与え、いきなり無死1・2塁のピンチに。しかし、3番ポール・ゴールドシュミットを97マイルの速球でショートフライに仕留めると、4番ノーラン・アレナドは97.2マイルの速球でライトフライ。そして、売り出し中の有望株、5番ウォーカーをカウント1-2と追い込み、最後は自慢の「お化けフォーク」で空振り三振に仕留め、ピンチを無失点で切り抜けた。

2回裏は6番ノーラン・ゴーマンから97.9マイルの速球で見逃し三振を奪い、7番アレック・バーレソンは外角高めの96.7マイルの速球でセカンドゴロ。8番バレーラには高めに浮いた変化球をレフトスタンドへ運ばれ、1点を失ったが、9番メイソン・ウィンをセカンドフライに打ち取り、2イニングを投げ切った。

初回に27球を要した千賀だが、緊張していたことを否定。これまでは自軍の打者を相手とした打撃練習でしか登板しておらず、「実戦で投げられることに興奮していた」と初の実戦で力が入りすぎたことが原因だったようだ。また、ピッチクロックも気にしすぎていたという。「いい経験になった。ゴールドシュミットやアレナドとの対戦を楽しみにしていたが、いざマウンドに上がってみると、ピッチクロックが気になって楽しめなかった。5秒の表示を見ると、とても早く感じるが、実際の5秒は意外と長い。慣れていきたい」と今日の登板を振り返った。

メッツのバック・ショウォルター監督は「我々が見たいと思っていたものをすべて見せてくれた。いい初登板だったと思う」とコメント。「変化球も速球もよかった。ピッチクロックにも適応できるだろう。彼は日本でたくさんのことを経験しているし、心配していないよ」と今後のさらなる活躍にも期待を寄せていた。

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