【大田原】佐良土の県なかがわ水遊園などは5日、同園東側の那珂川河川敷で「サケの放流会」を開き、約220人の親子連れらが体長5センチ前後の稚魚約3万3千匹を川へ放流した。
サケの生態や環境保全の大切さを学んでもらおうと、県鮭鱒協会や県水産試験場と約20年前から開催。参加した子どもらはバケツに入った稚魚をゆっくりと放流し、川の中で元気に泳ぐ姿に歓声を上げていた。
海まで下った稚魚は3、4年後、産卵のために生まれ育った川を遡上(そじょう)する習性がある。那珂川北部漁業協同組合の薄井一郎(うすいいちろう)組合長(80)は「温暖化の影響なのか、遡上数は10年前の1割以下に極端に減っている」と肩を落とす。
家族で参加した埼玉県川口市、加藤逢翔(かとうあいと)ちゃん(4)は「かわいかった。大きくなって元気に帰って来てほしい」と笑顔で話した。