“バズる外交官” ジョージア大使「歴史に刻んで」 ロシアと戦争も 広島サミットに期待

ヨーロッパとアジアの境界にある国ジョージアの駐日大使が、広島を訪れました。日本のSNSでも話題になっている大使は、広島と深い縁があります。その大使に、お話を聞いてきました。

ティムラズ・レジャバ 駐日ジョージア大使です。7日、平和公園(広島市)を訪れました。

駐日ジョージア大使 ティムラズ・レジャバ 氏
― どういう思いで献花?
「やはり亡くなった方に対して、犠牲になった方に対して心からですね、お悔みの言葉を心の中で思って、そういう思いで向かいました」

原爆資料館も見学しました。レジャバ大使は、広島に強い思いを持っています。

ティムラズ・レジャバ 氏
「この資料館はですね、当時の人たちの言葉を確認して、それに触れることができます。今の時代には聞くこともないような重みを持っていまして、すごく強いメッセージを受けることとなりました」

レジャバ大使は、父親の仕事の関係で4歳から8歳までの間、東広島市で過ごしました。

駐日ジョージア大使 ティムラズ・レジャバ 氏
「小さいころに球場に父と一緒に行ったっていう思い出もよく話していますから、そういう記憶もある」

念願だったマツダスタジアムも訪問しました。

ティムラズ・レジャバ 氏
「すごく盛り上がりまして、しまいには新井監督のサイン入りユニホームもいただいてしまって、本当に宝物でして、ことしはさらにがんばってほしいと応援しております」

記念の1枚は、SNSにもさっそく投稿されていました。

駐日ジョージア大使 ティムラズ・レジャバ 氏の投稿
「お宝です。私は小さい頃、新井選手のカードを集めるほどのファンでした」

レジャバ大使は、SNS上では有名人です。

ティムラズ・レジャバ 氏の投稿
「弟と街を歩いていたら、声をかけられました。決まりの文句 Youは何しに日本へ? と聞かれたため、国家機密ですとお答えしました」

時にユーモアたっぷりの日本語の投稿が人気で、ツイッターをフォローしている人は20万人を超えています。

ヨーロッパとアジアを結ぶ交易や交通の要所として多様な民族や宗教が入り混じるジョージア。およそ70年間、旧ソ連を構成する共和国となった歴史もあります。さらに2008年には国境を接するロシアが国内の軍事衝突に介入したことをきっかけに戦争になりました。現在のウクライナの状況には、国民が特別な感情を持っているといいます。

駐日ジョージア大使 ティムラズ・レジャバ 氏
「ジョージアは国として決して大きな国ではないですけど、長い歴史の中で培ってきた経験がございます。そういう経験を活かして、平和の実現に貢献していきたい、そういう思いが国民も国全体にしてもあるんじゃないかなと思います」

不安定な国際情勢の中、5月に開かれる広島サミットに、レジャバ大使は大きな期待を寄せているといいます。

ティムラズ・レジャバ 氏
「率直に言って、それが今後の国際情勢を大きく、いい、ポジティブな影響を与えてほしいと願うとともに、広島にはそういう可能性があると、わたしは期待をしております」

レジャバ大使は、「平和の大切さが再認識されている中、さらに一歩踏み込んだ形で成果の多い話し合いをすることで、5月の広島というものを歴史に刻んでほしい」と話していました。

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