ヤングケアラー支援施設 「まつなぎや」大村に開所 相談窓口や居場所の提供

ヤングケアラーの支援拠点として開所した「まつなぎや」=大村市竹松本町

 大人の代わりに日常的に家族の介護や家事をする「ヤングケアラー」の早期発見や支援につなげようと、大村市竹松本町に、相談窓口や子どもの居場所を提供する施設「まつなぎや」が開所した。2月25日には園田裕史市長ら関係者を招いて開所式があった。
 「まつなぎや」は市内でフリースクールを手がけるNPO法人「schoot(スクート)」が運営。ヤングケアラー支援に向けたモデル事業について、同市と連携協定を結んでいる日本財団の助成を受け、平屋民家を改装した。

関係者を招いて開かれた開所式=大村市、まつなぎや

 最低2人のスタッフが常駐し、来所や電話、交流サイト(SNS)による相談を随時受け付け。施設内にはフリースペースも設けられており、子どもや若者に居場所を提供する。当事者の会や研修会開催のほか、広報・啓発活動にも取り組むという。利用は無料。
 開所式には約20人が出席。園田市長は「関係機関の連携がヤングケアラーの問題を解決するポイント。ここでの取り組みが全国に広がっていけば」と期待を述べた。スクートの内海博文代表理事は「子どもの健全な成長のためには伴走してくれる誰かが欠かせない。子どもと大人、子ども、大人同士の“間”をつないでいきたい」と話した。
 開所時間は火-土曜の午前10時~午後6時。問い合わせは「まつなぎや」(電080.4285.0279)。

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