レンジャーズ・デグロムが100マイル計測 オープン戦初登板に前進

日本時間3月9日、ジェイコブ・デグロム(レンジャーズ)がチームメイト、コーチ陣、フロントオフィスのメンバーらが注目するなか、打撃練習に登板した。身体の左側の張りを訴え、調整が遅れていたデグロムだが、メジャーリーガーとマイナーリーガーに対して合計35球を投じ、速球は平均で98~99マイル、最速100マイルを計測するなど、着実に準備が進んでいることを印象付けた。デグロムは「打者と対戦できたのは大きな一歩」とコメント。「速球はよかったが、変化球には改善の余地がある」と次回に向けての課題も見つかったようだ。

現在34歳のデグロムは2018年から2年連続でサイ・ヤング賞を受賞するなど、現在のメジャーリーグにおける最高の投手の1人である。しかし、平均球速が年々上昇していく一方で、故障によりフル稼働できないシーズンも増えており、2021年は15試合で92イニング、昨季は11試合で64回1/3しか投げられなかった。それでもレンジャーズはメッツからFAとなったデグロムに対し、5年1億8500万ドルの大型契約をオファーして獲得に成功。待望の絶対的エースとして大きな期待をかけている。

デグロムは自身の登板を振り返り、「いくつかメカニクスの調整をしようとした。腕が出てくる感じがよくなかったから修正しようとしたんだ。スライダーはよくなかったけれど、速球は思い通りに投げられたよ」とコメント。ピッチクロックを体験したのも今日が初めてだったが、「時計を見るのは大変だったけれど、(投手コーチのマイク・マダックスが)制限時間以内に投げることができていると教えてくれた。いつものペースで投げている感じだった」とあまり気にならなかったようだ。

ブルース・ボウチー監督は「正しい方向への一歩だね」と新加入のエース右腕の準備が着々と進んでいることに安堵。すべてが予定通りに進めば、デグロムはオープン戦で3試合に登板する可能性があるという。そして、4度目の実戦登板はフィリーズとのレギュラーシーズン開幕戦ということになりそうだ。

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