茂木町産果実を給食のジャムに イチゴやブルーベリー、ユズも

給食で利用が始まった町内産イチゴのジャム

 【茂木】給食の地産地消を進める一環で、町教委は町内産の果実を給食のパンのためのジャムとして加工し、7日に利用を始めた。イチゴを手始めとして、今後はブルーベリーなどをジャムにして給食での町内産果実の利用を広げたい考えだ

 町教委が給食への地元産食品の利用拡大を検討する中で、町内の観光農園「美土里農園」や道の駅もてぎが販売しているイチゴやブルーベリー、ユズの利用を、町学校給食センターの調理委託業者の関連企業が提案し、実現した。試作を経て、小袋詰めのイチゴジャムがまず完成した。

 美土里農園から提供を受けたイチゴ「とちおとめ」「とちあいか」をほぼ半分ずつ混ぜた冷凍品を、ジャムメーカーに60キロ発送し加工した。今後、同量を年3、4回発送、加工する。

 製品単価は従来品と同程度。16グラム入りの1袋に果実が約40%含まれ、果実感を楽しめるという。

 7日は「地産地消給食」の日に当たり、町内の5小中学校で約800食分のジャムが提供された。

 美土里農園は「割安での提供なので利益にはつながらないが、地産地消に貢献できることはいい」と、取り組みを評価している。

 現在、ジャムの小袋はメーカー名のみが記されており、町内産のイチゴが使われていることが分からない状態。そのため今後、地産地消の食品だと分かるように改良する。

 県内市町が地元の果実を給食のジャムにする例は珍しい。同センターは同道の駅の協力を得て、町内産のブルーベリーやユズも加工して使う方針。「町内産果実のジャムの提供は当面、月1回程度だが、回数を増やしていきたい」としている。

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