広島サミットで首脳訪問の候補地・宮島 期間中は観光客制限の可能性

5月のG7広島サミットで、各国の首脳が訪問する候補地となっている宮島で、住民などに向けた説明会が開かれました。

8日夜の説明会には、地元の住民や事業者およそ140人が参加しました。サミット期間中、各国首脳の訪問が決まった場合に備え、「広島サミット県民会議事務局」などが、想定される影響を非公開で説明しました。

事務局によりますと、5月18日と19日の宿泊施設については、予約済みを含めてキャンセルを…、首脳が島内を移動する間は飲食店などに一時的な休業を呼びかけるということです。

また、観光客についても最大で3日間、入島を控えてもらい、住民や島で働く人には「識別証」を発行する準備を進めているということです。

事業者
「今は明確に答えられないということもたくさんあったので、その中で想像するのは難しい。(期間中)我慢しなければいけないかな」

こちらの男性は、宮島商店街に店を構えています。

正木屋 正木文雄 社長
― 来島がもし決まったら?
「たいへんうれしく思っているが、安倍元総理(銃撃事件)もあったので…。(期間中、)商店街については観光客が来ないので、シャッターを閉める要望については、仕方ない」

広島サミット県民会議 事務局 山本栄典 事務局次長
「できるだけ、たまたま来てしまったという人を少なくする、いなくすることが重要なので、周知していきたい」

事務局などは、訪問先決定の連絡や日時がわかった場合、速やかに情報を伝達したいとしています。説明会は、9日と15日にも開かれます。

― 説明会では、仮に休業した場合、「補償はあるのか?」といった質問もありましたが、事務局側からは「補償はない見込み」だと。サミットによる効果も期待できる一方、「人に来てもらってこその観光の島なので、訪問の可否について早く結論を出してほしい」というのが島の切実な声でした。

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