つり下げられた5トンの岩の下に読み合わせ 演技を引き出すエクササイズ 「コンペティション」本編映像

2023年3月17日より劇場公開される、ペネロペ・クルスとアントニオ・バンデラスが母国スペインで共演した映画「コンペティション」から、ペネロペ・クルス演じる個性的でわがままな映画監督が演技を引き出すために実施する”エクササイズ”を描いた、本編映像が公開された。

「何だ?」と頭上を見上げるフェリックス(アントニオ・バンデラス)に、「外的要素の力を借りるの。緊張を高め、恐怖を増大させる。岩は 2 人にのしかかる法の重みの象徴よ」と興奮気味に説明する監督のローラ。「私は必要ない」と拒否するイバン(オスカル・マルティネス)だが、ローラは「そんな問題じゃない。エクササイズなの」と強制する。観念した俳優ふたりは、クレーンでつり下げられた5トンの岩の下に着席、シリアスなシーンを演じるための恐怖の読み合わせが始まる。

このシーン以外にも、ローラによる数多くの“エクササイズ”が本編では描かれている。メガホンをとったガストン・ドゥプラット監督とマリアノ・コーン監督は、「ローラのやり方には全く共感しません。共感ゼロです!」と口をそろえる。「映画で描かれる数々のシーンのように、監督という立場の力を用 いてパワーハラスメントまがいのことをする監督は現実にもたくさんいますよ。極端で、エキセントリックな経験から、奇抜で狂気じみたものを作り出すことはできますから。ただ、私が役者だったら耐えられないでしょうね」と語っている。

ローラを演じたペネロペ・クルスは、「自らの発言に注意を払わず、自分が思っていることが一番賢いことだと信じている人を演じるのは楽しかった!ローラは他の人たちが変で、自分が普通だと思っているんですよ」「監督であるローラが極端なことを役者にさせるけれど、次々にエスカレートする様子を見て観客は『限界はどこなの?』と彼らのことが気になって仕方なくなるでしょう」とローラのエクササイズの面白さについてコメントしている。

「コンペティション」は、華やかな映画業界の裏側で繰り広げられる、天才監督と2人の人気俳優による三つどもえの戦いを描いた作品。個性的でわがままな女性監督には、スペインを代表する女優のペネロペ・クルス。うぬぼれたスター俳優を、ハリウッドを始め国際的に活躍するスペイン人俳優のアントニオ・バンデラスが演じる。老練な舞台俳優役は、「笑う故郷」などのアルゼンチンの俳優オスカル・マルティネス。監督は、スペインの映像作家であるガストン・ドゥプラットとマリアノ・コーンの2人が務める。

【作品情報】
コンペティション
2023年3月17日(金)、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテほか全国公開
配給:ショウゲート
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