9歳のインドネシア人女の子“難手術”成功 自国などでは不可能…コロナ禍で2年越し実現=静岡県立こども病院

静岡県立こども病院(静岡市葵区)は3月9日、会見を開き、先天的な心臓疾患を持つインドネシアの女の子の手術が成功したと発表しました。新型コロナの影響で2年延期された手術の実現です。

手術を受けたのは、インドネシアに住むミッシェラ・アナベル・サントソちゃん(9)です。ミッシェラちゃんは生まれてすぐに、約1万人に3人が発症する「心内膜床欠損症」と診断されました。正常な心臓は、心房と心室の間に仕切りがありますが、「心内膜床欠損症」は心臓の壁がないため、重篤な心不全などを引き起こす恐れがあるとされています。

シンガポール、インド、マレーシアの病院では、手術の難易度が高く不可能とされましたが、マレーシアの病院との協定で、静岡県立こども病院での手術が実現。2020年の夏を予定していた手術は、新型コロナの流行で延期となっていましたが、海外からの入国緩和により2023年1月に実施することができました。

<ミッシェラちゃんの父 ワゥディ・サントソさん>

「オペが終わって幸せ。娘がとてもいい人生を送れると良いと思う」

手術前には車いすで移動していたというミッシェラちゃんですが、今では自分の足で歩くほど回復しています。

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