「もはやメンタル崩壊」 トッテナムのコンテ監督が衝撃発言「更迭も覚悟」

チャンピオンズリーグミラン戦でのアントニオ・コンテ監督 @Getty Images

トッテナムは3月9日(日本時間)、ホームで行われた欧州サッカー連盟(UEFA)チャンピオンズリーグ・2022―23シーズン決勝トーナメント1回戦(ラウンド16)セカンドレグでACミランと対戦し、0―0のドローで試合を終えた。

アウェーでのファーストレグは0―1で敗北しており、ホームで一矢報いるかに思われたが、2試合を合わせたスコアでも0―1。1ゴールも決められず、不本意な敗退となった。

2月1日に胆のう切除手術を受けたあと療養期間を経て復帰し、チャンピオンズリーグを指揮しているアントニオ・コンテ監督。ハリー・ケイン、デヤン・クルセフスキ、ソン・フンミンという主力選手をスリートップに据え、万全の態勢でミラン戦に臨んだ。だが、監督の秘策は奏功せず、アディショナルタイムを含め前後半計98分もの間、持ち味であるはずの鋭い攻撃力が発揮されることはなかった。

アディショナルタイム中のフリーキックのシーンでは、キッカーのソン・フンミンからのボールをハリー・ケインがピンポイントのヘディングシュートで合わせるという絶妙な連係プレーがあったものの、GKマイク・メニャンの好セーブもありゴールにはつながらず。結局これが試合全体で見ても唯一の見せ場となった。

主力選手がサイドから走り込み、ゴール前にクロスを入れる……トッテナムの攻撃パターンはいかにも単調で、ミランからも完全に見抜かれていた。ウィングバックとして出場したイバン・ペリシッチまでもがゴール前のセットプレーに参加したものの、攻撃の起爆剤にはならず。ソン・フンミンはあえて一歩引いた立場でゲームのリズム作りに徹したが、持ち味である攻撃力が発揮されることはなく、短所ばかりが目立ってしまった格好だ。

コンテ監督はトッテナムのチャンピオンズリーグ・ベスト16敗退が確定した際、「昨シーズンのUEFAユーロカンファレンスリーグ・グループリーグでも脱落している。今シーズンは順位は上がったものの、まだまだ十分とは言えない」と話した。

コンテ監督はミラン戦の直後、「アマゾンプライム」のインタビューでこう話した。

「トッテナムとの契約は6月に終了する。しかし、契約満了を待たずにチームを退くことになるかもしれない。続投への期待が大きかっただけに、今は失望感のほうが強い」

チャンピオンズリーグで持ち味を発揮できなかった名門に対し、サポーターの評価はあくまでも厳しい。SNS上では「チャンピオンズリーグには出場できたものの、トータルとしては失敗の年だったと言わざるを得ない」「今シーズンのコンテ監督の采配は33年間で一番ひどい内容だ。監督としてはもう十分だろう」といった厳しい意見が飛び交った。

英メディアはこぞって「2022―23シーズンが終わればコンテ監督がトッテナムを去る」という内容を報じ、コンテ監督が非公式にインテルとコンタクトを取っていると伝えた。一部ではすでにコンテ監督の後任としてマウリシオ・ポチェッティーノ監督の復帰が予定されているとの憶測が流れている。

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