最終ホールのラッキーに「よっしゃ!」 荒木優奈が「68」で10位浮上

今日のショットは85点(撮影/谷口愛純)

◇アジアパシフィック女子アマチュアゴルフ選手権 2日目(10日)◇シンガポールアイランドカントリークラブ(シンガポール)◇6343yd(パー72)

最後の最後にドラマが待っていた。「あ、終わった。最悪」と荒木優奈は最終ホールの2打目を打つと、キャディバッグの横にしゃがみこんだ。

17ホールを終えて3つ伸ばし、目標の1日4アンダーまであと1つ。18番(パー5)のティショットはフェアウェイを捉えたが、2打目がコースの右脇にある植え込みに入った。ピンはグリーンの左端。「右サイドから3打目を打ちたかった。まさかそんな所まで飛ぶとは…」と予想外の着弾地点に頭を抱えたが、「しょうがない、1ペナルティ覚悟でボギーで上がろう」と切り替えたら、幸運の女神がほほ笑んだ。

競技委員を呼ぶと、ボールが入った場所が排水溝などと同じ“動かせない障害物”とみなされた。救済の対象となり、右ラフにドロップしてピンを狙える絶好の位置。3打目はピンそば2mに落ち、パットを沈めてバーディフィニッシュ。ギャラリーの拍手には控えめな笑顔で応えたが、内心は「よっしゃ!」と渾身のガッツポーズを決めていた。

カートが重そう(撮影/谷口愛純)

6バーディ、2ボギー「68」で4つ伸ばしてホールアウト。「めっちゃうれしかったです」と喜んだが、通算2アンダー10位の位置には満足していない。「トップとの差はあまり縮まっていないので、もっといいスタートをしないと追いつかない。攻めのゴルフで、もっといいスコアで上がりたい」とアグレッシブに上位を目指す。(シンガポール・サイムロード/谷口愛純)

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