中部縦貫自動車道の大野ICー勝原IC間は3月19日開通…何時から通れる? 福井県大野市の延長10キロ

大野油坂道路について説明する担当者。奥は荒島岳=3月9日、福井県大野市下麻生嶋

 中部縦貫自動車道大野油坂道路の大野インターチェンジ(IC)-勝原IC間(ともに福井県大野市)の報道関係者向けの内覧会が3月9日、現地で開かれた。大野油坂道路としては初めて開通する区間で、地域活性化や医療機関へのアクセス時間短縮などが期待される。19日午後3時に通行が可能となる。

 同区間は大野市中津川と同市西勝原を結ぶ延長10キロ。2014年度に荒島IC-勝原IC間で、19年度に大野IC-荒島IC間で着工した。

 内覧会は国土交通省福井河川国道事務所が開き、区間唯一のトンネル荒島第1トンネル(全長2560メートル)や真名川橋の工法などについて説明した。

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 積雪時に火災などが発生しても対応できるよう、トンネル両端の外部に約3メートルの高さに消防用屋外消火栓を設けたほか、除雪した雪を道路わきに置けるよう、路肩の幅を2メートルと広くした。また交通事故の際に車両をスムーズに誘導できるよう、上下線の間に約750メートル間隔で開口部を設けた。今後電気設備の試験運用などを行い、開通に備える。同区間の制限速度は60キロで上下線合わせた道路幅は12~13メートル。

 大野油坂道路(延長35キロ)のうち勝原IC-九頭竜IC間(同9.5キロ)は23年秋、九頭竜IC-油坂出入り口(同15.5キロ)は26年春の開通を予定している。同事務所によると、全線開通すると大野市和泉地区から福井市への移動時間は約20分短縮する。斎藤哲也事業対策官は「地元や関係機関の協力があり、ようやく(大野-勝原間の)開通準備が整った。残りの区間も県民や市民の皆さんのために安全第一で一日も早い完成を目指す」と話した。

 福井市と岐阜県境を結ぶ中部縦貫自動車道の県内区間のうち、永平寺大野道路(同26.4キロ)は17年7月に開通。今回の大野-勝原間の供用開始に伴い、県内区間の約6割が開通する。

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