栃木県宇都宮市インターパーク6丁目のFKDインターパーク店1階に10日、全国各地の地元食品を厳選して販売する「AME&KAZE(アメカゼ)FKDインターパーク店」がオープンした。運営する小売り・卸売業AMEKAZE(福島県郡山市)の芝田机太郎(しばたきたろう)社長が東日本大震災時の経験を踏まえ、全国展開しており、直営店の栃木県出店は初めて。
芝田社長は現在、福島県の実家で漬物屋を経営している。東日本大震災が発生した当時、風評被害に遭い、売り上げが大幅に減少した。全国の大手スーパーに納品していたが「バイヤーは自社の商品だから購入していたのではなく、漬物なら他社の商品でもよかった」と痛感。漬物づくりへの価値観が変化したという。以降、商品の中身を評価してもらおうと、原料を国産や無添加にするなど漬物作りを見直した。
全国を見渡した際、中小企業でも良い商品がたくさんあり、販売の場をつくろうと、17年に同社を創業した。現在、福島や東京に加え、東北道那須高原サービスエリアなどで直営店やテナントショップを運営する。今回が13カ所目。
インターパーク店では、食品売り場の一角で、国内外の中小メーカーなどの食品やナチュラルワイン、雑貨など独自に厳選した約2千種類を取りそろえる。
県内メーカーの商品は現時点では少数といい、芝田社長は「お客さまに地元のよい商品をぜひ教えてもらいたい」と話した。