【WBC韓国戦】DeNA今永、大勝呼び込む好投 ダルからの助言生かす

WBC韓国戦で四回から登板し、自己最速の154キロをマークした横浜DeNAの今永=10日、東京ドーム

 打者の胸元に浮き上がるような150キロ台のストレートを次々と投げ込んだ。10日、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の韓国戦。日本・今永のストレートが相手打線の勢いを食い止めた。

 1点を勝ち越した直後の四回、マウンドに向かう。先頭打者の痛烈なライナーを慌てずに捕球。前の打席で先制2ランを放った右打者には初球にカーブを投じ、最後は自己最速の154キロで内野ゴロと緩急自在の投球で幻惑した。今永は「最初の1イニングでスムーズに入れた。そこが大きかった」と振り返った。

 登板直前のロッカールーム、降板したダルビッシュから相手打者の傾向や特性を聞いたという。さらに、左腕の長所を生かした助言も受けていた。「(真っすぐは)高めに投げたほうがいいんじゃないか」。サイン通り、日本屈指のボール回転数を誇る剛球でねじ伏せ、東京ドームを沸かせた。いまだ進化の一途。自らを新たな段階に押し上げたとも言える。 

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