西武福井店「存続前提に米ファンドと協議」 福井県知事が明言「良い方向に前進」

 福井県の杉本達治知事は3月10日の会見で、百貨店そごう・西武と売却先の米投資ファンドの間で西武福井店(福井県福井市)は「存続」を前提に協議が進んでいることを明らかにした。

 セブン&アイ・ホールディングスは2022年11月、傘下のそごう・西武を米投資ファンドのフォートレス・インベストメント・グループに売却すると発表。当初は売却時期を2月1日としていたが、3月中に延期した。福井など地方店の存続が焦点となっている。

 福井商工会議所の八木誠一郎会頭や県幹部は3月7日、そごう・西武の林拓二社長に西武福井店の営業継続を要望。林社長は「株主が変わっても福井店の姿に変更はないと考えている」との認識を示した。会見で知事は、そごう・西武側から「フォートレスとの間で福井店を残していく前提の議論をしていると明言があった。良い方向に前進している」と語った。

 フォートレス・インベストメント・グループの広報は、西武福井店を含むそごう・西武の全国10店舗の方針に関し「そごう・西武の経営陣とともに、経営計画と将来の姿を考えていく。(買収契約が完了していない)現時点で何ら決定した事項はなく、計画が策定できた段階で消費者や関係者に知らせる」とコメントした。

© 株式会社福井新聞社